佐賀県の健康啓発広告が消費者審査で高評価、電柱と腹囲を比較した斬新なアイデア
佐賀県の健康広告が消費者審査でメダリストに選出

佐賀県の健康啓発広告が消費者審査でメダリストに選出、電柱との比較がインパクト

有力な広告企業・団体で構成される日本アドバタイザーズ協会(JAA)が主催する「JAA広告賞 消費者が選んだ広告コンクール」において、佐賀県が制作した二つの健康啓発広告がメダリストに輝いた。このコンクールは、広告関係者を審査員に含まず、一般消費者が生活者の視点から作品を評価する点が特徴で、本年度は4部門に計996作品が応募された。

県民の健康課題を背景にした啓発活動

佐賀県は、糖尿病の疑いが強い人の割合が9.66%(2022年)と全国で最も高く、人口1万人あたりの骨折患者数が125.8人(2023年)でワーストを記録している。さらに、2022年度の県民1人当たりの医療費が42万8657円と都道府県別でトップとなるなど、健康に関する課題が顕著だ。こうした状況を受け、県は健康意識の向上を目指した啓発活動に力を入れている。

フィルム広告部門で評価された短編動画

「フィルム広告」部門のメダリストに選ばれたのは、県健康福祉政策課が制作した短編動画「歩かないと、忍び寄るもの。」だ。この動画は将棋をモチーフに、糖尿病やメタボリック症候群などの駒が攻め込んでくるシニカルな内容で、テレビCMで放映された15秒版が評価された。審査員からは「こわさが伝わる」「将棋の『歩』と歩くをうまくリンクさせている」との声が寄せられた。県の担当者は「歩く習慣の大切さを伝えるきっかけになればと応募した。広報の趣旨が評価されてよかった」と語っている。

電柱との比較が話題のOO広告部門

「OO広告」部門でメダリストとなったのは、県国民健康保険課の広告「この電柱よりも太いお腹はメタボかも?」である。この広告は、メタボリック症候群の基準となる腹囲(男性85センチ、女性90センチ)に着目し、周囲が100センチの電柱と比較するアイデアを採用。佐賀、唐津、鳥栖、嬉野の4市の計5か所の電柱に掲示され、審査員から「一撃のインパクトがすばらしい」「思わず比べたくなってしまった」と高い評価を受けた。担当者は「電柱は思ったより細く、この大きさがメタボの基準なのかと驚く人もいるはず。生活習慣病の予防・改善のため、年に1度は検診を受診してほしい」と呼びかけている。

今後の啓発活動への活用

いずれの広告も、今後も佐賀県の健康啓発活動で活用される予定だ。県の担当者は受賞を機に「引き続き啓発に努めたい」と意欲を示しており、消費者の視点を取り入れた斬新なアプローチが、健康意識の向上に貢献することが期待される。