かがり火が川面を照らし、アユを追う鵜匠たちの姿が浮かび上がる――1300年以上の歴史を持つ岐阜市の長良川鵜飼が11日夜、開幕した。近年はインバウンド(訪日外国人)需要が好調で、昨季は観覧船の外国人乗客の割合が過去最高を記録。岐阜市は今季の乗客数を、昨季より1500人多い8万7千人とする目標を掲げている。
開幕の様子
この日は午後8時ごろ、6隻の鵜舟が漁を開始。皇室にアユを納める「宮内庁式部職鵜匠」の6人が「ホウ、ホウ」と声をかけながら手縄を巧みに操り、鵜にアユを追わせた。かがり火に照らされた伝統漁を、観覧船の乗客が見守った。川岸からも多くの観光客がその様子を写真に収めていた。
インバウンド需要の高まり
長良川鵜飼は、日本の伝統文化を体験できる貴重な観光資源として、海外からの注目を集めている。昨季は外国人乗客の割合が過去最高となり、特に欧米や東南アジアからの観光客が増加した。岐阜市は、多言語対応のパンフレットや音声ガイドの充実など、インバウンド受け入れ態勢を強化している。
小瀬鵜飼も開幕
長良川上流の岐阜県関市でも「小瀬鵜飼」が同日に開幕した。小瀬鵜飼は長良川鵜飼よりも規模は小さいが、同じくかがり火を使った伝統漁法で知られる。今季はいずれも10月15日まで開催される予定で、観覧船の予約は既に多くの日程で埋まっているという。
地元の関係者は「鵜飼は単なる観光ではなく、日本の歴史と文化を体感できる特別な体験。これからも多くの人にその魅力を伝えていきたい」と話している。



