三重・伊賀の忍者体験施設にレストラン開業 「引き算の料理」で地元食材の魅力引き出す
伊賀の忍者施設にレストラン 「引き算の料理」で地元食材を

伊賀流忍者体験施設にレストラン開業 地元食材の魅力を引き出す「引き算の料理」が特徴

三重県伊賀市上野丸之内にある伊賀流忍者体験施設「万川集海」の4階に、新たなレストラン「伊賀忍者饗膳(きょうぜん)」が開業しました。このレストランは忍者をテーマに工夫を凝らしたメニューを開発しており、忍者装束を身にまとった店員による演出が大きな魅力の一つとなっています。

忍者装束の店員による演出とエンターテインメント要素

「忍法、火炎の術!」。店員のリキヤさんがこう唱えながら炎が付いた指先を下ろすと、ガスコンロが見事に点火します。湯が沸くと、伊賀上野城の天守閣をほうふつとさせる蒸し鍋から蒸気が噴き出しました。鍋は長谷園(同市丸柱)に特注した伊賀焼で、メニュー表は巻物で提供されています。リキヤさんは「ござる」「拙者」などの言葉を交えながら、それぞれの料理を丁寧に説明してくれます。

伊賀忍者饗膳はこうしたエンターテインメント要素が魅力の一つですが、あくまで主役は伊賀産の食材です。総料理長の嘉藤慎士さん(47)は「素材のおいしさを味わえる料理を目指している」と語り、伊賀産食材の魅力を引き出すよう心掛けています。

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「引き算の料理」で食材の本来のうまみを引き出す

嘉藤さんは、伊賀産食材の本来のうまみを生かすために「引き算の料理」に重きを置いています。食材を試食し、持ち味を引き立てる調理法を選んでおり、「ちょっと手を入れすぎた」と思えばよりシンプルにすることを心がけています。サラダで提供する自家製ドレッシングも個性を抑え、素材の味を引き立てるように工夫されています。

「厳しい環境の中で一生懸命作った野菜。伊賀に来て伊賀のものがおいしいって思ってもらうスタイルがいい」と嘉藤さんは語ります。卵はすべて愛農学園農業高校(同市別府)で生産されたものを使うなど、地元産食材へのこだわりが随所に見られます。

伊賀産食材にこだわる理由と地域への思い

嘉藤さんが伊賀産食材にこだわる理由は「もったいないから」と説明します。「伊賀でやるからには伊賀にお金を落としてもらいたい。循環があることで、伊賀全体がエネルギッシュになると思う」と語り、言葉の端々に生産者への敬意がにじみ出ています。

夜のコース料理の一つ「伊賀城鍋膳」(8800円)は、大ぶりに切った伊賀牛を、自家製のたれでいただくしゃぶしゃぶがメーン料理です。伊賀酒がふんだんに注がれただしから立ち上る蒸気で、季節の野菜と「伊賀とよさ豚」を蒸し上げます。しゃぶしゃぶのたれは、地酒を煮込んで、黒ゴマをすりつぶして混ぜ合わせて作られており、商品化の声が上がるなど好評です。

営業時間とメニュー、施設の概要

食事のみの利用が可能で、ディナーは午後5時半から同10時まで(入店は午後8時まで)営業しています。他にも伊賀流忍者巻物膳(4200円)や伊賀流忍者牛鍋(3800円)などがあります。ランチ営業も午前11時半から午後2時半まで(入店は午後1時45分まで)行われており、週替わりの「忍びランチ」は1650円で提供されています。

万川集海は洞窟を再現した空間で忍者体験ができる施設で、2時間の実践コース(6千円、中学生以下4500円)と、音声ガイドで学ぶ約20分のコース(2千円、同1500円)を用意しています。4月からは3部屋を用意したホテル「陰陽宿」も開業し、各部屋にプライベートサウナと露天壺湯を備えています。忍者グッズなどを扱う土産店もあります。

問い合わせは万川集海=0595(51)7307まで。

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