ヒグマ春期管理捕獲、過去最多の76市町村で実施へ 札幌はドローン活用で危険回避
ヒグマ春期管理捕獲、過去最多の76市町村で実施へ (11.03.2026)

ヒグマ春期管理捕獲が過去最大規模で展開 札幌では最新技術を駆使

北海道内の各市町村が、ヒグマの「春期管理捕獲」に積極的に取り組んでいる。2026年は1月末時点で76市町村と猟友会など2団体が実施を計画しており、予定通り進めば、事業が開始された2023年以降で最多の規模となる見込みだ。

残雪期を活用した効果的な対策

春期管理捕獲は、痕跡を発見しやすい残雪期(2月から5月)に実施される。人里周辺に現れるヒグマに警戒心を持たせて出没を抑制するのが主な目的だ。同時に、若手ハンターへの技術伝承も重要な狙いとなっている。

2026年3月11日、札幌市でも活動が始まった。白旗山周辺では、昨秋に出没情報があったものの捕獲に至らなかったエリアを対象に、朝からハンター8人が熟練者と若手の4ペアに分かれて山林に入った。

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ドローンを活用した先進的な捕獲手法

札幌市の防除隊は今季、最先端技術を活用した捕獲手法の「実験」に力を入れている。足跡などの痕跡を発見した場合、赤外線カメラを搭載した小型ドローンを飛行させ、熱源からヒグマの居場所を特定する試みだ。

従来はハンターが直接接近して「穴」をのぞき込む必要があったが、ドローンを使用することで距離を保ちながら安全に作業ができる。これにより、ハンターの危険を大幅に軽減できると期待されている。

昨秋の大量出没と今後の見通し

昨秋の札幌では、ドングリなどの凶作の影響で市街地へのヒグマ大量出没が発生した。しかし、市の関係者によれば、山の実なりはここ数年、豊作と凶作が交互に現れる傾向が見られるという。

また、昨秋に捕獲数が増加したことで生息密度が低下したため、「2026年秋は昨秋ほどの状況にならないのでは」との見立てもある。それでも、継続的な対策の必要性は変わらない。

深刻なハンターの高齢化と担い手不足

ハンターの高齢化や後継者不足は深刻な課題だ。防除隊の玉木康雄隊長は「この2~3年は次世代育成の最大のチャンス」と指摘し、技術継承とともに新しい猟法や仕組みの構築が重要だと語った。

2025年秋の全国的なヒグマ被害拡大を受けて、国からの交付金が活用できるようになったことも、自治体が予算を確保し報酬を増額できた要因とみられる。これが実施市町村の増加につながっている可能性がある。

春期管理捕獲は、単なる駆除ではなく、人とヒグマが共存できる環境を維持するための重要な施策として、今後も継続的に実施されていく見通しだ。

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