名古屋「うりんこ劇場」2027年3月末閉館、売却へ 負債削減し活動継続
名古屋「うりんこ劇場」2027年3月末閉館、売却へ

愛知県名古屋市名東区にある「うりんこ劇場」が、2027年3月末をもって閉館・売却されることになった。児童劇の老舗として東海地方を中心に活動する「劇団うりんこ」が、約40年にわたり拠点としてきた劇場を手放す決断を下した。背景には、新型コロナウイルス感染症の拡大による収益の大幅な減少があり、現在も元の水準に戻っていないことがある。売却によって負債を減らし、劇団の活動は別の稽古場を借りるなどして継続する方針だ。

劇団の歴史と劇場の役割

劇団うりんこは1973年に設立され、幼児から小学生、中高生まで年代に合わせた演劇作品を制作してきた。1986年に「うりんこ劇場」を建設し、ホール(定員約100人)では自主公演を開催するほか、事務所や稽古場を備え、他団体への貸し出しも行ってきた。劇場は地域の文化拠点として長年親しまれてきた。

収益悪化の要因

劇団によると、公演の約8割は学校に出向いての上演だった。ピーク時には愛知、岐阜、三重の3県だけでなく、全国で年間500ステージをこなしていた。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により休校や行事の中止が相次ぎ、公演の機会が激減。その後も少子化や学校行事の削減といった逆風が続き、収益の好転が見込めないとして、劇団員の総意で劇場の売却を決定した。

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代表者のコメント

児玉俊介代表は取材に対し、「劇団の存続を最優先にした。閉館はやむを得ない。今後はどういう形になるか分からないが、稽古を続け、公演をしていきたい」と語った。劇団は今後も活動を継続し、新たな拠点で公演を行う予定だ。

受賞歴

劇団うりんこは、1992年度に愛知県芸術文化選奨文化賞、2023年度には名古屋市芸術特賞を受賞するなど、その活動が高く評価されてきた。

地域への影響と今後の展望

うりんこ劇場の閉館は、地域の文化施設が一つ減ることを意味する。しかし、劇団自体は存続し、新たな形で公演を続けることで、児童劇の灯を消さない決意だ。今後の具体的な活動拠点や公演スケジュールについては、決定次第発表される見通し。

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