世界遺産・興福寺五重塔、約120年ぶりの大規模修理で「水煙」解体作業を公開
奈良市にある世界遺産・興福寺の五重塔で、約120年ぶりとなる大規模修理が現在進行中です。4月15日、塔の先端に設置された金属製の飾り「相輪」の解体工事が報道関係者に公開され、貴重な作業の様子が明らかになりました。
室町時代に再建された五重塔の歴史的価値
興福寺の五重塔は、現在の形が室町時代の1426年に再建されたもので、高さは約51メートルに及びます。今回修理の対象となっている相輪は、丸みを帯びた「宝珠」などの部材が連なって構成されており、その高さは約15メートル。五重塔全体の約3割を占める重要な部分です。
相輪の解体工事は3月末から開始されており、部材を段階的に取り外して状態を詳細に調査。必要に応じて修理を施した後、2031年に再設置する計画が進められています。
「水煙」の慎重な取り外し作業を公開
この日公開されたのは、相輪の上方にある「水煙」を取り外す作業です。修理期間中に五重塔全体を覆う「素屋根」に設置されたクレーンを使用し、木枠で保護された水煙1点を塔から慎重に下ろす工程が披露されました。
作業員たちは細心の注意を払いながら伝統的な技術を駆使し、貴重な文化財を損なうことなく安全に解体する様子が確認できました。このような大規模な修理は約120年ぶりであり、歴史的建造物の保存に向けた重要な一歩となっています。
興福寺五重塔は古都奈良の文化財の一部として世界遺産に登録されており、その保存と継承は国内外から注目を集めています。今回の修理作業を通じて、日本の伝統的建築技術と文化遺産保護の取り組みが改めて浮き彫りになりました。



