上賀茂神社で神馬交代式 10代目が引退、11代目が新たな一歩を踏み出す
上賀茂神社で神馬交代式 10代目引退、11代目が新たな一歩 (27.03.2026)

上賀茂神社で神馬の交代式が執り行われる

世界遺産に登録されている上賀茂神社(京都市北区)において、神様に仕えるとされる「神馬(しんめ)」の交代に伴う祭典が厳かに行われました。多くの参拝者たちが見守る中、約2年間の務めを果たした10代目が引退し、新たに選ばれた11代目が歴史ある役割を引き継ぎました。

長きにわたる神馬の伝統とその役割

上賀茂神社は古くから馬とのゆかりが深く、白馬を見て一年の邪気を払う「白馬奏覧神事」や、京都三大祭の一つである葵祭など、重要な神事において神馬が活躍してきました。これらの馬は祭神が降臨した山の名にちなんで「神山(こうやま)号」と呼ばれ、1974年から歴代の馬たちがその役目を担っています。普段の活動日以外は、神社の近くにある京都産業大学の馬術部が世話をしており、学生たちとの深い絆も特徴の一つです。

10代目神馬の功績と引退後の生活

10代目は2024年2月から約2年間にわたり活動を続けてきました。今年は午(うま)年にあたることから、1月には神馬を見ようとする参拝者の車で周辺道路が渋滞するほどの人気を博しました。しかし、馬にとっては高齢にあたる21歳を迎え、その役目を終えることになりました。今後は香川県内の乗馬クラブで穏やかな余生を過ごす予定です。多くの参拝者から愛されたその姿は、優しい顔つきと愛らしい仕草で親しまれていました。

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11代目神馬の選定と祭典の様子

新たに11代目として選ばれたのは、9歳の元競走馬「フジノタカネ」です。3月10日に行われた祭典は、「午の刻」に当たる正午から始まりました。祝詞が上げられる間、10代目は静かに首を垂れて待機し、巫女からニンジンをもらうと丁寧に食べ終え、一礼をしました。一方、11代目は待機中に足音を立てたり、記念撮影の際に首を上下に振ったりと、元気いっぱいな様子を見せ、新たな役割への意欲を感じさせました。

関係者からの期待と感謝の言葉

高井俊光宮司は10代目について、「優しい顔で、愛らしい馬だった。感謝しかない」とその活動をねぎらい、11代目には「参拝者の方々に親しまれるいい馬になってほしい」と期待を寄せました。また、祭典で10代目を引いた京都産業大学馬術部の1年生(19歳)は、「これまでも一緒に貴重な場面を体験させてもらった。香川でも元気で過ごしてほしい」と願いを込めました。このように、神馬の交代は単なる役割の引き継ぎではなく、長年の奉仕に対する感謝と新たな始まりへの希望が込められた儀式なのです。

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