飛鳥美人の桃色に東南アジア昆虫由来の色料か 高松塚古墳壁画の新発見
飛鳥美人の桃色に東南アジア昆虫由来の色料か

飛鳥美人の桃色装束に東南アジア昆虫由来の色料を検出 高松塚古墳壁画で新たな発見

文化庁の「古墳壁画の保存活用に関する検討会」が2月25日、京都市内で開催され、国宝・高松塚古墳壁画(奈良県明日香村)に関する重要な調査結果が報告されました。特に「飛鳥美人」として広く知られる西壁女子群像の一部から、昆虫由来の可能性が高い有機色料が検出されたことが明らかとなりました。

東南アジア生息のラックカイガラムシが原料か

報告によれば、検出された色料は主に東南アジア地域に生息する「ラックカイガラムシ」に由来するとみられています。この昆虫は伝統的に赤系の染料として使用されることが知られており、飛鳥美人の装束の桃色部分から、類似するデータが得られたとのことです。

昨年10月に行われた調査では、西壁女子群像に対して「可視反射分光分析」という光の反射を利用した手法が適用されました。これまでの分析では、色料として鉱物などを原料とするものが確認されていましたが、今回新たに昆虫由来の赤系有機色料「エンジ」と類似する成分が発見されたのです。

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専門家も驚く新たな成果

東京文化財研究所の犬塚将英保存科学研究センター長は、この発見について「従来の分析方法では検出されたことがなく、まさに新たな成果と言える」と評価しています。この発見は、飛鳥時代の色彩技術や交易ネットワークについて、さらなる理解を深める手がかりとなる可能性があります。

壁画公開は2029年度まで休止へ

検討会では、高松塚古墳壁画の保存状態を考慮し、公開を2029年度まで休止する方針も示されました。これは壁画の劣化を防ぎ、長期的な保存を図るための措置です。文化庁は、今後も科学的調査を継続しながら、適切な保存管理に努めるとしています。

この発見は、日本の古代文化における技術的交流や材料の使用実態を明らかにする上で、極めて重要な一歩となるでしょう。研究者らは、さらなる分析を通じて、飛鳥美人の色彩の秘密に迫りたい考えです。

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