魚沼市で江戸時代から続く奇祭「百八灯」 雪山に稲わらの炎が赤く映える
魚沼市で奇祭「百八灯」 雪山に稲わらの炎が赤く映える

魚沼市で江戸時代から続く奇祭「百八灯」 雪山に稲わらの炎が赤く映える

尾根に並べた稲わらに五穀豊穣を願う火をともす――。魚沼市折立地区で1日、江戸時代から伝わる奇祭「百八灯」が行われ、白い雪山に赤い炎の花が咲きました。この祭りは、農業の神である稲荷大明神に豊年満作を祈願する伝統行事で、麓の稲荷大明神の社から山頂にかけて稲わらを配置し、夜に一斉に点火することで、壮観な光景を生み出します。

江戸時代初期に起源を持つ歴史的な祭り

百八灯は、江戸時代初期の1630年頃、田んぼの開墾を記念して始まったとされています。現代では例年、3月の第1日曜日に実施されており、地域の重要な文化行事として受け継がれています。この日は午後1時頃、夜の祭りに向けて地域住民ら約30人が山の麓に集合しました。参加者たちは雪山を登るため「かんじき」を履き、1人あたり約7キロの稲わらを背負って急な斜面を登りました。

稲わらはおおむね3束ずつ、尾根に点々と並べられ、約1時間で祭りの準備が整いました。昨年に続いて参加した男子中学生は「足元が滑って服がビシャビシャになった。大きく、よく見えるように燃えてほしい」と語り、祭りへの熱意を感じさせました。

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夜の点火で雪山に赤い炎が広がる

日が暮れた午後7時頃、再び住民らが集まり、尾根を登りました。30分後、花火を合図に一斉に稲わらに点火すると、約15分間、雪山の斜面に赤い炎が映え、幻想的な光景が広がりました。毎年見物に来るという近くの会社員は「地元の祭りが減る中、子どもにも祭りを経験させたいと思って連れてきた。今年は天気も良く、きれいだった」と満足そうに話し、祭りの継承への思いを語りました。

この祭りは、単なる火の儀式ではなく、地域コミュニティの結束を強め、伝統を次世代に伝える役割も果たしています。雪山の上で稲わらが激しく燃える様子は、豊穣への願いとともに、魚沼市の冬の風物詩として、多くの人々の心に刻まれることでしょう。

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