西大寺会陽で激しい宝木争奪戦、参加者6人が負傷し3人が重体に
西大寺会陽で宝木争奪戦、6人負傷し3人が重体 (22.02.2026)

西大寺会陽で激しい宝木争奪戦、参加者6人が負傷し3人が重体に

日本三大奇祭の一つとされる「西大寺会陽」が2月21日夜、岡山市東区の西大寺観音院で開催されました。この国指定重要無形民俗文化財の祭りでは、締め込み姿の男衆約1万人が福を授かるとされる「宝木」2本を激しく奪い合い、約3万人の観客が見守る中、参加者の男性6人が負傷する事故が発生しました。特に深刻なのは、そのうち3人が意識不明の重体となったことで、祭りの安全対策が改めて問われる事態となりました。

密集する男衆と壮絶な宝木争奪戦

観音院の本堂では、参加者一人あたりのスペースが一升ますほどしかないとされる過密状態の中、午後9時半頃には、手を上に伸ばしながら雄たけびを上げる男衆で埋め尽くされました。午後10時、本堂の照明が一斉に消えると同時に2本の宝木が投げ込まれ、体から湯気を立ち上らせた男衆たちが激しく体をぶつけ合い、宝木を求めて競い合いました。この激しい争奪戦の結果、「政田グループ」「島村グループ」の計6人が宝木を手にし、「福男」として祝福されました。彼らは男衆らのみこしに担がれて会場近くの岡山商工会議所西大寺支所に移動し、米が盛られた升に宝木を突き立てる伝統的な儀式を行いました。

事故の詳細と主催側の対応

岡山東署の調査によると、重体となっている3人は、宝木が投下された後に事故に巻き込まれたとみられています。そのうち2人は境内の階段付近、1人は境内の三重塔付近で倒れていたことが確認されました。主催した西大寺会陽奉賛会の大森実会長は2月22日、報道陣の取材に応じ、「こんなことになってはいけないと、対策を取ってきたはずなのに……」と声を落としながら、事故への対応を説明しました。

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同会は過去の教訓を踏まえ、警察や消防などとの連携を強化するため、救助手順などを定めたマニュアルを整備し、会場内に自動体外式除細動器(AED)を設置しています。また、飲酒や群衆への飛び込みといった危険行為を禁止し、2007年に参加者1人が群衆の下敷きになって死亡した事故が起きた後は、会場となる本堂2階からの監視を強化し、参加者同士の安全確認の徹底も呼び掛けてきました。今回の事故では、参加者が体調不良になった人を群衆の外に連れ出すなどして救護活動を行っていたとされています。

祭りの存続と今後の対策

祭りの存続について問われると、大森会長は「まずは原因究明を全力で行う。ルールの見直しなども含めて対応を検討していく」と述べ、今後の方針を示しました。この事故は、伝統的な祭りを維持しながら安全を確保する難しさを浮き彫りにしており、地域社会や関係者による慎重な検討が求められています。西大寺会陽は岡山の重要な文化遺産として長く親しまれてきましたが、今回の悲劇を経て、その在り方が改めて議論されることになりそうです。

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