警視庁匿流対策本部が「本丸切り込み」へ 全国から新たに100人の捜査員を投入
警視庁の「匿名・流動型犯罪グループ(匿流)対策本部」は、2026年4月1日、全国の警察から新たに100人の捜査員を受け入れました。これは、SNSなどを介してつながり、メンバーを入れ替えながら犯罪を繰り返す匿流の取り締まりを強化するための重要な措置です。
従来と異なる「国・警視庁主導」の捜査体制
匿流は、事件の実行役を「闇バイト」などで集め、事件ごとに人員を入れ替えるのが特徴です。組織の全体像を把握することが難しく、特殊詐欺やSNS型投資詐欺、ロマンス詐欺に加えて、強盗や窃盗など多様な犯罪に関与しているとされています。
警視庁は2025年10月に匿流対策本部を設置し、全国46道府県警察から捜査員100人を受け入れてきました。本部内の「匿流ターゲット取り締まりチーム(T3)」を中心に摘発を進めてきた経緯があります。
新たな捜査員100人が加わり、情報分析と海外調査も強化
4月1日に新たに加わった100人の捜査員は、今後、グループの中核的人物をあぶり出すための情報分析にも人員を割く予定です。さらに、海外で特殊詐欺の拠点が摘発された場合には、現地での調査も担うとされています。これにより、匿流が「国境を越える」犯罪に対応する体制が整えられます。
同本部長の親家和仁副総監は、1日に行われた発令式で、新たな捜査員たちに対して「匿流の本丸に切り込み、弱体化するため、力を貸していただきたい」と訓示しました。この発言は、匿流犯罪の根絶に向けた強い決意を示すものです。
匿流犯罪の特徴と社会的影響
匿流犯罪は、その匿名性と流動性から、従来の組織犯罪とは異なる難しさを抱えています。具体的には以下のような特徴があります。
- メンバーの流動性:事件ごとに実行役を入れ替えるため、組織の固定メンバーを特定しにくい。
- SNSの利用:オンラインプラットフォームを活用して連絡を取り合い、物理的な拠点を持たない場合が多い。
- 多様な犯罪関与:特殊詐欺を中心に、投資詐欺、ロマンス詐欺、さらには強盗や窃盗など幅広い犯罪に手を染める。
これらの特徴から、捜査当局は従来の手法に加えて、デジタル捜査や国際連携を強化する必要に迫られています。警視庁の今回の人員増強は、そうした課題に対応するための具体的な一歩と言えるでしょう。
今後、匿流対策本部は、新たな捜査員を活用して、情報収集と分析をさらに進め、犯罪グループの弱体化を図っていく方針です。これにより、市民の安全と安心の確保が期待されます。



