愛知県春日井市の郷土館が耐震性の問題で閉鎖へ 最後の特別開館を実施
愛知県春日井市鳥居松町にある郷土館が、耐震性の問題から2026年3月31日をもって閉鎖されることが決定した。市教育委員会は閉鎖前の最後の機会として、3月28日に特別開館を実施する。
酒造家の離れ座敷として建てられた歴史的建造物
この木造の郷土館は、もともと酒造家の離れ座敷として建設された。名古屋と中山道を結ぶ江戸時代の下街道沿いに位置しており、敷地は明治天皇が巡幸の際に休憩された跡地としても知られている。
建物はその後、銀行や商工会議所として使用され、1973年からは市の歴史や文化を伝える郷土館として活用されてきた。地域の歴史を物語る貴重な施設として、長年にわたり市民に親しまれてきた。
最後の特別開館の詳細
特別開館は3月28日午前9時から正午まで実施される。耐震性の問題から建物内への立ち入りはできず、室内に展示されている句碑や道標は庭先からの見学となる。
市教育委員会文化財課は「多くの方に最後の姿を見ていただきたい」と話しており、地域の歴史的遺産に別れを告げる機会を提供する。
歴史的価値と今後の課題
この郷土館は江戸時代から続く下街道沿いの景観を形成する重要な要素であり、地域の歴史的記憶を留める貴重な文化財としての価値が認められている。閉鎖後は耐震補強などの課題を検討することになるが、現時点では具体的な再開の見通しは立っていない。
問い合わせは春日井市教育委員会文化財課(0568-33-1113)まで。



