山口県の「木梨家住宅」が国の登録有形文化財に指定へ、武家屋敷の歴史的価値が高く評価
国の文化審議会は、2026年3月26日に文部科学大臣に対して行った答申において、山口県内から「木梨家住宅」(山口市桜畠6)の主屋や表門など6件を国の登録有形文化財(建造物)に指定する見通しを示しました。この指定は、武家屋敷の構えや歴史的景観を継承する貴重なものとして評価された結果です。登録が正式に決定すれば、山口県内の国の登録有形文化財(建造物)は合計147件となります。
江戸時代に整備された武家屋敷、明治から昭和にかけて増築・改修
山口市教育委員会によると、木梨家住宅は周囲を山と池に囲まれた典型的な武家屋敷です。江戸時代に萩藩の家臣として毛利家に仕えた木梨家が、1867年以降に整備を進めました。敷地の東側に位置する主屋(建築面積190平方メートル)は、1867年に建てられ、明治時代中期に増築が行われ、1965年頃に改修が施されました。木造平屋造りで、二間続きの座敷や開けた縁側が特徴的です。
また、明治時代と大正時代にそれぞれ建てられた蔵のうち、大正時代のものには、貴族院議員などを歴任した木梨精一郎の遺品が収蔵されています。これらは、当時の生活や文化を伝える貴重な資料としても注目されています。
山口県内の他の文化財も答申、美術工芸品や歴史資料が指定へ
今回の答申では、木梨家住宅以外にも山口県内の文化財が指定対象となりました。具体的には、重要文化財(美術工芸品)として、萩市の「白地葵紋付筋亀甲繋文様絞染小袖」(工芸品)と、美祢市佐山区の「山神枡」(歴史資料)が挙げられています。これらの指定は、地域の多様な文化遺産を保護し、後世に伝えることを目的としています。
木梨家住宅の登録有形文化財指定は、武家屋敷としての歴史的価値だけでなく、周囲の自然環境と調和した景観の重要性も認められたものです。これにより、地域の文化財保護への関心が高まることが期待されます。



