国際試合の短時間準備に順応する近藤健介の適応力
侍ジャパンの宮崎合宿が進行中だ。チーム練習の時間は意図的に短く設定されている。これは選手のけが予防が目的の一つだが、同時にワールド・ベースボール・クラシック(WBC)本番を想定した調整でもある。国際大会では、試合前の練習時間がプロ野球のホームゲームに比べて大幅に短いため、限られた時間で最高のパフォーマンスを発揮できるかが重要な課題となっている。
短い準備時間での高いパフォーマンス
WBCの試合前練習は、シートノックを含めても約1時間程度に限られる。一方、プロ野球のホームチームとして試合に臨む場合、多くの選手は早めに球場入りし、走り込みや打撃練習など数時間をかけて入念にウォームアップするのが一般的だ。この環境の違いに、いかに迅速に順応できるかが国際舞台での勝敗を分ける要素となる。
現在の侍ジャパン合宿において、この短時間準備への順応が特に優れている選手の一人が、ソフトバンクホークスの近藤健介外野手である。2月18日に行われた合宿初の実戦形式練習では、近藤は中前安打を放ち、好調な打撃を見せつけた。
前回WBCでの活躍と打順の重要性
近藤は前回のWBC大会でも7試合で打率3割4分6厘という高い数字を記録し、日本チームの世界一獲得に大きく貢献した。当時、主に2番打者として起用され、3番の大谷翔平選手との打順の組み合わせが強力な得点源となったことは記憶に新しい。
今回の2026年WBCでは、大谷がドジャースで慣れ親しんだ「1番打者」として起用される可能性が高い。その場合、近藤が2番を打つ構図が自然に浮かび上がる。逆に、近藤が1番で大谷が2番という配置も戦術的に興味深い。いずれにせよ、両者を近い打順に並べることが理想的な布陣と見られている。
松田宣浩コーチの見解と今後の課題
松田宣浩野手総合コーチは、前回大会の勝利要因について「長打が大きなポイントになった」と語っている。この観点から、長打力に優れる大谷の前に、出塁率の高い近藤を配置するか。あるいは、大谷が敬遠策を取られることを想定し、近藤を後ろの打順に置くか――。戦略的な選択肢が検討されている。
侍ジャパンとして今年初の実戦となる2月22日の壮行試合・ソフトバンク戦では、近藤が1番右翼手として先発出場する予定だ。井端弘和監督は、WBC開幕までの期間を活用し、最適な打順配置を見極めていく方針を示している。
国際試合特有の短い準備時間という環境下で、近藤健介がどのように順応し、チームの攻撃の要として活躍するか。その適応力と打順の最適化が、日本代表の勝利への鍵を握っている。



