中日ドラゴンズの黄金期を支えた主砲、タイロン・ウッズ氏が米国から熱いエール
規格外のパワーで強力打線を引っ張り、中日ドラゴンズを2006年のセ・リーグ優勝、そして2007年には53年ぶりの日本一に導いたタイロン・ウッズ氏(56)。現在は米国フロリダ州で暮らす同氏が、古巣である中日への期待を語り、強竜復活を願うメッセージを送った。中日での4年間を「野球人生で最良の時間」と振り返るウッズ氏は、球団創設90周年を迎える今季のチームに大きな注目を寄せている。
「ホームランウイング」設置で攻撃力向上に期待
球団創設90周年を記念し、ナゴヤドームの外野にテラス型観客席「ホームランウイング」が設けられた今シーズン。ウッズ氏はこの変更について、「俺のパワーなら年60~80発は軽く打てる」と語り、攻撃陣の奮起に期待を示した。特に、「ウッズの再来」との呼び声が高い新外国人選手のサノーや、和製大砲として飛躍が期待される細川成也をキーマンとして挙げている。
ウッズ氏はサノーについて、「変化球の誘い球に乗らず、ストライクゾーンに入ってくる数少ない直球を冷静に待つことができれば、少なくとも30本塁打は打てる」と分析。また、2年目のボスラーについては「投手の傾向を把握している今季は成績が上がる」と断言し、細川を「パワーがあり、スイングの形も素晴らしい」と高く評価した。
落合博満監督時代の栄光と現在のチームへの助言
落合博満監督時代の不動の4番打者として活躍したウッズ氏は、2006年に本塁打と打点の2冠に輝き、優勝を決めた巨人戦では満塁本塁打を放つなど、チームの優勝に大きく貢献した。普段は感情を表に出さない落合監督がベンチで涙したシーンは今もファンの語り草となっており、ウッズ氏自身もこの試合の動画をスマートフォンに保存しているという。
15年ぶりのリーグ優勝を目指す今季の中日について、ウッズ氏は「各選手がチームから求められている役割を自覚し、確実に実行することが不可欠」と指摘。自身の現役時代を振り返り、得点圏に進んだ荒木や井端をホームにかえすことに集中し、死球で左手小指を骨折した翌日も打席に立つなど、責任を果たすための努力を続けた経験を語った。
若手投手の台頭とコンディション維持の重要性
投手陣では若手選手の台頭が見られるものの、近年は投打にけが人が相次ぎ、低迷の一因となってきた。ウッズ氏は「シーズンは長くて過酷だ。コンディションを維持するには、正しい方法で筋肉を鍛え続ける必要がある」とアドバイス。自身も遠征先の試合前にはトレーニング施設に通い、下半身の強化に時間を割いていたという。
2季目を迎えた井上弘昭監督については、現役時代に技術論を交わす仲だったことを明かし、「寡黙に努力し、周りには物腰が柔らかい。当時の仲間はそんな彼をリスペクトしていた」と評価。指揮官としての素質に太鼓判を押し、胴上げ監督になってほしいと切望する。
「生涯、中日ファン」という強い思い
ウッズ氏は日本での活躍で得た資金を基に、故郷のフロリダ州で豪邸を購入し、幼少期からの夢だった牧場のオーナーとなった。しかし、中日への思いは今も強く、「もし、中日から指導者のオファーがあれば、牧場は誰かに任せて、すぐに名古屋に飛んでいくよ」と語る。
三振の次の打席もホームランを信じて声援をくれた観客の姿が脳裏に焼きついているというウッズ氏は、分厚い胸を張り、「俺は生涯、中日ファンだ」と断言。米国から遠く離れた地で、古巣の勝利を心から願い続けている。



