成田空港新滑走路の供用開始、2029年目標から延期へ
成田空港で進められている新設・延伸工事中の滑走路について、供用開始時期が当初目標としていた2029年3月末から延期される見通しとなったことが、関係者への取材で明らかになった。新設されるC滑走路(全長3500メートル)は、少なくとも1年以上の延期が予想されている。
用地取得9割弱も残り交渉が難航
関係者によると、滑走路建設に必要な用地のうち、約9割弱を確保したものの、残りの土地では補償額の折り合いがつかず、交渉が難航している状況だ。このため、工事全体のスケジュールに影響が出ることは避けられないとみられている。
成田国際空港会社(NAA)の藤井直樹社長は、近く金子恭之国土交通大臣にこの状況を報告する予定だという。計画の変更は、航空需要の高まりを背景に、多方面に影響を及ぼす可能性が指摘されている。
インバウンド需要増加の中での計画見直し
現在、インバウンド(訪日外国人旅行客)を中心に航空需要が着実に増加している。滑走路の供用開始延期は、こうした需要拡大への対応に遅れが生じることを意味する。空港の容量拡大が遅れることで、将来的なフライト数の増加や混雑緩和にも影響が出る懸念がある。
今後の課題としては、以下の点が挙げられる。
- 残り用地の所有者との補償交渉の早期妥結
- 延期期間中の工事スケジュールの再調整
- 航空需要増加への暫定的な対応策の検討
成田空港は国際的なハブ空港としての役割を担っており、滑走路整備の遅れが日本の航空ネットワーク全体に与える影響も無視できない。関係当局は、計画の見直しと並行して、代替策の模索を急ぐ必要があるだろう。



