ウクライナ新体操選手団が高崎での合宿を終え帰国 「第二の地元」に感謝の言葉
戦禍を逃れて群馬県高崎市で1月から合宿を続けていたウクライナの新体操選手団約30人が、18日に1カ月間の滞在を終えて帰途に就いた。練習拠点となった高崎アリーナでは送別セレモニーが開催され、受け入れ先の関係者や地元住民が選手たちの今後の活躍を願い、温かい見送りを行った。
5回目の避難合宿を終え、選手団が感謝の意を表明
高崎市での避難合宿は今回で5回目となり、選手団のヘッドコーチを務めるデリューギナ・イリナさん(68)はセレモニーで次のように語った。「心から応援してくださっていることを強く感じ、深く感謝しています。私たちはさらなる成長を遂げ、オリンピックを目指して努力を続けていきます」と決意を新たにした。
17歳のオノフリチュク・タイシア選手は取材に対し、「日本や高崎には本当に感謝しています。ここは私たちにとって第二の地元だと思っています」と述べ、滞在中の温かい支援に謝意を示した。また、20歳のユーシチャック・オレクサンドラ選手は、「ウクライナでは現在、厳しい状況が続いており、練習環境も十分ではありません。安全な環境で集中して練習できたことは、本当にありがたかったです」と語り、平和な環境でのトレーニングの重要性を強調した。
地元高校生との交流で絆を深める
合宿期間中には、地元の新体操クラブOGに所属する高校生たちとの交流も活発に行われた。送別セレモニーには多くの高校生が駆け付け、選手団との別れを惜しんだ。特に、高校2年生の鈴木茉生さん(17)は、ウクライナ選手の写真がプリントされたTシャツにサインをもらい、「戦禍で大変な状況にあると思いますが、これからも頑張ってほしいです」とエールを送った。
このような交流を通じて、選手たちは単なる避難合宿を超えた深い絆を地元コミュニティと築き上げた。高崎市での滞在は、競技力向上だけでなく、国際理解と友好の促進にも大きく貢献したと言える。
今後の展望と期待
選手団は帰国後も、高崎での経験を糧に練習を重ね、国際大会での活躍を目指す方針だ。ヘッドコーチのデリューギナさんは、「この支援を無駄にしないよう、より一層の努力を続けます」と誓い、地元関係者からの期待に応えようとする姿勢を示した。
高崎市側も、今後もウクライナ選手団の受け入れを継続する意向で、スポーツを通じた国際協力のモデルケースとして注目を集めている。今回の合宿は、困難な状況にあるアスリートたちを支える日本の役割を浮き彫りにし、平和とスポーツの力を改めて実感させる出来事となった。



