大相撲を「こだわりの天ぷら屋」に例えると?茶屋システムの功罪を経済学者が解説
大相撲を天ぷら屋に例えると?茶屋システムの功罪

連載「角界余話」の第2回は、大相撲を「こだわりの天ぷら屋」にたとえた経済学者の話を紹介する。日本相撲協会の公益法人化に関わった慶応大名誉教授の中島隆信氏は、大相撲の経営構造を極上の天ぷら屋に例えて、その特殊性を説明した。

天ぷら屋の経営と常連客

中島氏によれば、極上の天然クルマエビを国産ゴマ油で揚げ、人間国宝の器に盛る天ぷら屋は、最高の味と接客を提供するが、値段は非常に高い。しかし、その味を愛する常連客が支えることで成り立っている。ところが、メディアで紹介されると、高いながらも一度試してみようという客が殺到し、行列ができる。常連客は居場所を失い去っていくが、にわか客は常連にならず、やがて行列は消え、店は潰れてしまう。そのため、一部の名店は取材拒否やミシュランの星辞退で常連客を守るという。

大相撲と茶屋システム

中島氏は、大相撲にも同様の構造があると指摘する。不人気な時代でも一定数の切符を引き受けて販売する「茶屋」の存在が重要で、茶屋をなくして全席をプレイガイド販売にすると、不入りの時に協会経営が危うくなると警告する。茶屋は常連客を囲い込み、安定した収入を確保する役割を果たしているのだ。

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現在、大相撲のチケットは入手困難と言われるが、その背景には茶屋による囲い込みがある。しかし、このシステムがなければ、不人気時に経営が成り立たない可能性もある。茶屋の存在は、大相撲の伝統と経営のバランスを象徴している。

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