公務員ジャンパー内藤智文選手がノルディックスキーW杯初優勝、市役所勤務と両立
公務員ジャンパーがノルディックスキーW杯で初優勝 (21.03.2026)

公務員ジャンパーが世界の頂点へ、ノルディックスキーW杯で初優勝

2026年3月15日、ノルウェーのオスロで開催されたノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ男子個人第26戦において、内藤智文選手(33歳)が個人戦初優勝を果たした。内藤選手は山形市役所の職員として働きながら競技を続ける「公務員ジャンパー」として知られ、この快挙はスポーツ界に新たな話題を提供した。

強豪を抑えての優勝、天候も味方に

今回のW杯には、ミラノ・コルティナオリンピック男子個人ラージヒルで金メダルを獲得したドメン・プレブツ選手(スロベニア)や、銀メダリストの二階堂蓮選手(日本ビール)など、世界のトップ選手が多数出場。内藤選手は1回目で131メートル50を飛びトップに立ち、2回目は強風のため実施されず、そのまま優勝が決定した。表彰台では、喜びに満ちた表情を見せた。

内藤選手は山形市役所を通じて、「難しい試合の中で良いジャンプができました。とんでもない結果がついてきて、まだ現実味がありません。いつかかみしめられる日が来ると思います」とコメント。勝利への驚きと感謝の気持ちを伝えた。

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公務員生活と競技の両立、地道な努力が実る

内藤選手は東京都調布市出身で、兄の影響で5歳でジャンプを始めた。東海大学卒業後は茨城県の企業に就職し競技を続けていたが、2022年に新型コロナウイルスの影響で職を失い、山形県の友人に相談して移住を決意。2025年から山形市役所に勤務し始め、業務後や休日を利用して、アリオンテック蔵王シャンツェなどで練習を重ねてきた。

今シーズンはオリンピック出場を逃したものの、1月にはフライング世界選手権団体戦で日本の初優勝に貢献するなど、好調を維持。普段は市のスポーツ課に勤務し、職場では「間違いのない仕事」をこなすという。

周囲からの称賛と後進への影響

内藤選手の優勝報告は、同課の職員が作るLINEグループに16日早朝に届き、「W杯勝てちゃったので報告します。残り2週間頑張ります」と連絡があった。遠藤一人課長は、「普段は真面目に仕事をしてくれます。個人戦の表彰台もなかったので、優勝はすごいの一言です。残りの試合でも実力を出してほしい」とエールを送った。

練習拠点の管理を行う山形県スキー連盟の斎藤智昭理事長(72歳)は、「とにかくまじめな選手です。専属コーチがいない中で自分で研究し、天候への対応などよく考えています。ジャンプ選手なら誰もがW杯で勝ちたいと思うものですが、有言実行していてすごいです」と称賛した。

また、内藤選手から指導を受け、昨年の高校総体男子ジャンプで優勝した日大山形高校3年の布施飛雄真選手(18歳)は、「内藤選手のおかげで中学生のときには考えられない成長ができました。実業団で競技を続け、近いうちに同じ舞台で戦えるようにしたいです」と刺激を受けていることを明かした。

内藤選手は現在も海外遠征を続けており、次の出勤は4月になる予定だ。公務員としての責任を果たしながら、世界の舞台で活躍する姿は、多くの人々に感動と勇気を与えている。

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