町田ゼルビア公式戦4連勝も黒田剛監督は浮かない顔 クロス守備の課題に「もっとシビアに」
町田ゼルビア4連勝も黒田監督は浮かない顔 クロス守備課題 (19.02.2026)

町田ゼルビア公式戦4連勝も黒田監督は浮かない顔 クロス守備の課題に「もっとシビアに」

FC町田ゼルビアは今季開幕から負けなしの公式戦4連勝を飾り、初参戦のアジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)では1次リーグ東地区で首位通過を決めた。さながら春一番のような強い追い風がチームに吹き込んでいるが、黒田剛監督の表情はすっきりしない。理想の堅守とは程遠い現状を憂いている。

過密日程で新戦力が台頭、順風満帆のようで…

17日のACLE成都蓉城(中国)戦。1次リーグの締めくくりとなった一戦は3-2で競り勝った結果に加え、新戦力の台頭という明るい材料もあった。先発に抜てきされたテテ・イエンギは197センチの長身を生かしたヘディングで2得点をマーク。神村学園高校(鹿児島)から加入した18歳の徳村楓大も、新人とは思えない堂々としたプレーで左サイドから切り込み、果敢にシュートを放った。

試合後には、東地区でトップを走っていたヴィッセル神戸が敗れたため、町田が首位に浮上。初参戦の国際舞台で最初の関門をトップで走り抜けた。6日にJリーグ百年構想リーグが開幕。ACLEと交互に2試合ずつ戦い、ここまで負けなしの4連勝。過密日程をものともせず上々の滑り出しをみせている。

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クロスからの守備にはこだわっていたはずが

それでも黒田監督は、失点シーンを例に、現状に納得していない様子だ。「『自分ぐらい、いいだろう』『なんとかなるだろう』という感覚を持った選手がピッチ内に1人でもいると、必ずそこから水漏れが始まる」と語る。

そう言って修正に力を入れているのが、左右からのクロスに対する守備だ。堅守にこだわる指揮官が特に重点を置くプレーだが、今季はその強さを十分に見せられていない。14日の百年構想リーグ水戸ホーリーホック戦では、サイドからのクロスを中央で合わせられる形で、立て続けに2失点した。

PK戦の末に辛くも勝ったものの、試合後に黒田監督は「クロスの守備でやられてるようでは、われわれとしては話にならない」と厳しい表情で指摘した。

数的優位を保った守備をあらためて求めた

それから中2日で迎えた17日のACLE成都蓉城戦でも、3-1で試合を締めくくろうとしていた後半、右からのクロスを頭で合わせられてゴールを割られた。屈強な相手FWが一枚上手だったという見方もできるが、黒田監督はゴール前での競り合いに至る前段階での対処が甘かったと強調する。

「極論を言えば(クロスボールに対して)1対1で負けずに弾き返せるスキルの問題はあるかもしれないけど」と前置きした上で、DF陣以外の帰陣の遅さにも目を向けた。この場面、右サイドからクロスが上がったタイミングで、ゴール前には相手が3人、守る町田も3人で同数だった。

「(クロスが上がる側とは反対の)逆サイドも懸命に戻って、相手よりもプラス1をつくることによって、個人で(競り合いに)負けても、もう1人でカバーできる。そのくらい念を入れた守備をわれわれは求めている」と説明した。

19日のミーティングでも映像を使って振り返り、数的優位を保った守備の徹底をあらためて求めた。「勝っているゲームほど緩みやすくなる。そこはもう去年からの課題。もっとシビアにやらないと。そう選手たちにも言い聞かせてきた。やりきることを厳しく追求していきたい」と語った。

勝っているからこそ「口を酸っぱくしてやっていく」

次戦は21日、東京ヴェルディとぶつかる。百年構想リーグの地域リーグラウンドEASTで首位を走る好調の相手だ。指揮官は不用意な失点をなくすことが、この先の戦いを見据える上でも大切になってくると語気を強めた。

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「相手に献上するような失点や、1点取って『さあ行くぞ』という時に拍子抜けするような失点をなくしていかないと。今後、そういった癖や習慣は必ず出てくる。口を酸っぱくしてやっていかなければ」と強調した。

上り調子の陰に見え隠れするチームの隙。傷口が広がる前に手当てできるか。黒田監督の厳しい視線は、連勝という結果に満足することなく、より高いレベルを目指すチームの姿勢を映し出している。