Jリーグ秋春制がもたらすビジネスチャンスと日本サッカー界の転換点
日本フットボールリーグ(JFL)のクリアソン新宿でアカデミーヘッドオブコーチングを務める森岡隆三氏が、読売新聞ポッドキャスト「ピッチサイド 日本サッカーここだけの話」に出演し、Jリーグの秋春制移行について独自の見解を語りました。森岡氏は、この制度変更をビジネスチャンスと捉え、日本サッカー界全体の転換点になると指摘しています。
アカデミー育成の収益化とクラブ経営の新たな視点
森岡氏は、アカデミーヘッドオブコーチングの役割について、トップチームの強化部長に相当し、選手育成を通じた収益化も担う統括者であると説明しました。「選手を育ててトップチームに上げるだけでなく、海外クラブへの移籍で利益を得る戦略も重要です」と述べ、クラブ経営の多角化を強調しました。
具体例として、高井幸大選手が若くして川崎フロンターレからイングランド・プレミアリーグのトッテナム・ホットスパーに移籍し、現在はドイツ・ボルシアMGでプレーしている事例を挙げました。円安の影響もあり、移籍金が高額化する傾向にある中で、選手育成がクラブの財務面でも重視される時代が近づいていると語りました。
秋春制導入による戦略的なチーム編成と海外連携の拡大
今年のJリーグでは、秋春制への移行に伴い、特別大会「百年構想リーグ」が開催されています。森岡氏は、欧州リーグに合わせたスケジュールになることを歓迎し、「選手の移籍を計画的に行い、戦略的なチーム編成が可能になる」と述べました。さらに、秋春制をビジネスチャンスと考えるクラブが増えていると見据えています。
また、RB大宮アルディージャをはじめ、海外クラブと提携するJリーグクラブが増加している点にも触れ、秋春制が国際的な連携を促進すると期待を寄せました。「選手育成を含め、様々な意味で日本サッカー界の転換点になる感じがします」と語り、制度変更の前向きな影響を強調しました。
選手育成への情熱と「推し」文化の広がり
森岡氏自身、選手育成に強い情熱を持っており、「選手の育成プロセスを見るのは楽しく、Jリーグやオリンピックで活躍する姿を見ると嬉しい」と語りました。収録に特別MCとして参加した元日本代表の柿谷曜一朗氏もこれに同意し、育成の世界では選手が「推し」だらけになると述べ、ファンと同様の応援感情が育成関係者にも広がっていることを示しました。
クリアソン新宿は、2005年にサッカーコミュニティーとして発足し、2022年にJFLに昇格。東京23区に本拠地を置くクラブとして初めてJ3昇格に必要なライセンスを取得しており、秋春制移行後の2026-27シーズンの結果次第では、J3への昇格も視野に入れています。
森岡隆三氏は、日韓ワールドカップ日本代表主将としても知られ、清水エスパルスや京都サンガでプレーした経験を持つ元DFです。現在は、クリアソン新宿でアカデミーヘッドオブコーチング兼クラブリレーションズオフィサーとして、選手育成とクラブ経営の両面で活躍しています。



