福島のプロスポーツチームが震災犠牲者に黙とう 選手らが地域への恩返しと勇気を誓う
東日本大震災から13年を迎えた11日、福島県内のプロスポーツチームが県内外の練習拠点で犠牲者に黙とうを捧げた。クラブスタッフやサポーターを含め約100人が参列し、献花台に花を手向け、海に向かって祈りをささげる姿が見られた。選手らは被災地のチームとして、プレーを通じて県民を勇気づけ、地域を盛り上げていく決意を新たにした。
いわきFC・熊田直紀「プレーで恩返しをしたい」
震災をきっかけに誕生したサッカーJ2のいわきFCは、午後2時46分に合わせていわき市のいわきFCパークで黙とうを行った。郡山市出身で震災当時6歳だったFW熊田直紀は、幼稚園から自宅に帰るバスの中で地震に遭遇した経験を振り返った。「バスが縁石に乗り上げて、民家の壁に衝突したことを覚えている」と語り、被災地にあるチームとしての使命を強調。「自分たちができることは、試合で戦う姿を通してこの地域を盛り上げることです。温かく迎え入れてくれたサポーターに、プレーで恩返しがしたい」と意気込みを述べた。
福島ユナイテッド・安西駿「プレーで勇気を届けたい」
福島市の十六沼公園で祈りをささげたサッカーJ3の福島ユナイテッドFC。GK安西駿(会津若松市出身)は、日新小学校4年生の時に震災を経験した。福島第一原発事故の影響で「雨天時は練習ができず、1時間しかできない日もあった」と振り返りながらも、「福島で当たり前にサッカーができる幸せをかみ締め、県民にプレーで勇気を届けたい」と前向きな姿勢を示した。
デンソーエアリービーズ・瀬戸杏華「子どもたちの笑顔のきっかけに」
バレーボールSVリーグ女子のデンソーエアリービーズは、練習拠点の愛知県西尾市で犠牲者を悼んだ。石川県出身のミドルブロッカー瀬戸杏華は、「石川で地震を経験したとき、本当に怖かった」と自身の体験を語り、「福島の子どもたちが少しでも笑顔になるきっかけになれたら」とコメントし、支援の思いを伝えた。
福島ファイヤーボンズ・益子拓己「勝利が福島の活気につながる」
バスケットボール男子Bリーグ2部(B2)の福島ファイヤーボンズのシューティングガード益子拓己は、練習前に宝来屋ボンズアリーナで黙とうを行った。「一つ一つ勝つことが福島県の活気につながると思う。これからの試合の1勝、プレーオフの成績が大事だ」と力を込め、チームの勝利が地域に与える影響を強調した。
福島レッドホープス・沖泰司監督「野球で元気づけたい」
須賀川市で春季キャンプ中だったプロ野球ルートインBCリーグの福島レッドホープスの沖泰司監督は、「皆さんの努力で野球ができていることに感謝しかない。皆さんに感謝しながら野球で元気づけたい」と語り、地域への感謝と貢献の意を表明した。
各チームの選手やスタッフは、震災の記憶を胸に刻みながら、スポーツを通じて福島県の復興と活力を支えていくことを誓った。この日、県内外で行われた黙とうは、犠牲者への追悼とともに、地域社会との絆を深める機会となった。



