福島県は、外国人観光客の増加を見据えた新たな観光戦略を策定し、その概要を発表しました。この戦略では、県内の豊かな自然や歴史文化遺産を活用した独自のツアー商品の開発、多言語対応の強化、そしてデジタルマーケティングの推進などが柱となっています。
背景と目標
福島県を訪れる外国人観光客は、東日本大震災以降減少していましたが、近年は回復傾向にあります。しかし、全国的なインバウンド需要の高まりに比べると、まだ伸びしろがあると県は分析。そこで、2025年までに県内のインバウンド消費額を100億円に引き上げる目標を掲げました。これは、現在の約2倍の水準です。
具体的な施策
戦略の柱として、以下の4点が挙げられます。
- 体験型ツアーの充実: 会津若松の武家屋敷や、裏磐梯のトレッキング、相馬野馬追などの伝統行事を組み合わせた滞在型ツアーを開発。特に、農業体験や地元の食文化を楽しむプログラムに注力します。
- 多言語対応の強化: 主要観光地でのWi-Fi環境整備や、多言語音声ガイドの導入、観光案内所のスタッフ増員を進めます。また、AIを活用した翻訳アプリの普及も図ります。
- デジタルマーケティングの推進: SNSや動画配信サービスを活用し、海外向けに福島の魅力を発信。特に、アジア圏からの観光客をターゲットに、現地のインフルエンサーとの協業を強化します。
- 受入環境の整備: 宿泊施設や交通機関での外国人対応を向上させるため、補助金制度を設け、バリアフリー化や多言語表示の推進を支援します。
県民と連携した地域活性化
県は、観光振興が地域経済の活性化につながると期待しています。特に、農山漁村部での宿泊需要を喚起し、空き家を活用した民泊や、地元食材を使った料理教室などの事業を支援。これにより、人口減少が進む地域の雇用創出や、若者の定住促進を目指します。
県観光課の担当者は、「福島にはまだ知られていない魅力がたくさんあります。インバウンド需要を取り込みながら、地域全体を盛り上げていきたい」と意気込みを語っています。



