ミラノ五輪逃した春日井市の菅原希昴さん、悔し涙と新たな決意「まずはW杯で好成績を」
春日井市の菅原希昴さん、五輪逃すも新たな決意「W杯で好成績を」 (12.03.2026)

ミラノ五輪逃した春日井市の菅原希昴さん、悔し涙と新たな決意「まずはW杯で好成績を」

日本人選手の活躍に沸いたミラノ・コルティナ冬季五輪。出場の夢がかなわなかった多くのアスリートたちも中継画面を見つめた。その一人、フリースタイルスキー選手で愛知県春日井市在住の菅原希昴(きほ)さん(18)=中京大中京高3年=が海外遠征を前に10日、本紙の取材に応じ、悔し涙を交えながら今の気持ちを語った。

「プレッシャーに弱い自分がいた」メンタル面の課題を率直に語る

菅原さんが正式に不出場を決めたのは今年1月18日、スイスで行われたワールドカップ(W杯)が終わった時だった。「決勝に進んで2位になったら行けるよ」と言われており、成績次第で4人の枠があったが、予選落ちに終わった。今シーズンは成績が伸びず、確率はだいぶ減っていたと感じていたという。

「五輪を目指してここ数年、頑張って戦ってはいたんですけど。プレッシャーに弱いというか焦っている自分がいた。メンタル面の弱さが結構出ていたのかなって」と菅原さんは振り返る。昨年4月の国際大会で優勝するなど実績を積んできたが、今シーズンはオリンピックが近づくにつれ、焦りが強くなり成績が出なかった。

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五輪中継を見つめ「一緒に出たかった」と涙

冬季五輪は見たかとの問いに、菅原さんは「見ました。五輪に行くつもりだったので予定を入れていなかったんです。やることがなくなって運転免許取得の合宿に長野県に行って、そこで見ていました」と説明。フリースタイルの種目はライブで視聴し、出場した古賀結那選手と近藤心音選手は5歳上の仲のいい先輩だったため、「ベストを尽くしてほしいなっていう気持ちと同時に、一緒に出たかったと悔しくなってしまって」と語り、涙をぬぐった。

一流選手のパフォーマンスについては、「五輪はすごく難しいコースらしくて。苦戦している選手も多い中で、W杯とかと同じように技を決められる海外選手の方たちは本当にすごいなと」と感心した様子。また、今大会はスノーボード勢の活躍が目立ったことに関連し、「競技人口の差もあるかもしれませんが、スキーはあまり取り上げられなかった。これからも変わらずにフリースタイルスキーの普及につながる活動をしていきたいと思っています」と意欲を見せた。

今後の目標はW杯や世界選手権での活躍

今後の目標について、菅原さんは「次の2030年冬季五輪(フランスのアルプス地域)は考えていなかったので、4年後にまだ実感がわかない」と述べつつ、具体的な計画を明かした。「とりあえず今月18~21日のW杯(フランス)でスロープスタイルとビッグエア、25~27日のW杯(スイス)でスロープスタイルに出場が決まっています。来年の世界選手権とか、中京大スポーツ科学部に進学するのでユニバーシティゲームズとかで、しっかり成績を収めていきたいというのが今の一番の目標です」

五輪への思いは強く、「だいぶ女子のレベルも上がってきているので4年後がどうなっているのか全く想像がつかない。でも競技をやっている以上、オリンピックは一度は行きたい、出てみたい舞台です」と力強く語った。

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高校卒業後は一人暮らし、大学生活に期待

出身地の山形県からお母さんと春日井市に移住し、市内の愛知クエストを拠点に練習してきた菅原さん。今後の生活については、「今月1日に高校を卒業し、来月から瀬戸市で1人暮らしをすることになりました。豊田キャンパス(豊田市)なので、練習場との中間点という理由です。これまで母に送り迎えをしてもらってきましたが、運転免許を取ったので母は父のいる山形に帰ります」と説明した。

大学生活への期待も膨らむ。「同じ学部に優秀なアスリートがたくさんいます。五輪で優勝したスノーボードの木村葵来(きら)選手が在学しており、OBにはフリースタイルの堀島行真選手も。高校が通信制だったので友達をつくりたいし、旅行にも行ってみたい。練習は春日井や埼玉、岐阜のほか、夏の間は南半球のニュージーランドに行こうと考えています」と笑顔を見せた。

ミラノ・コルティナ冬季五輪は2月6~22日、イタリア北部のミラノとコルティナダンペッツォで開催された。8競技116種目が実施され、日本選手団は金5、銀7、銅12の計24個のメダルを獲得。冬季最多だった前回北京大会の18個を大きく上回った。フリースタイルスキーでは3大会連続出場の堀島行真選手が男子デュアルモーグルで銀、モーグルで銅を獲得。若い世代の躍動が目立ったスノーボードは9個。女子スロープスタイルの19歳・深田茉莉(まり)選手は冬季の日本女子最年少金メダリストとなった。