アルバルク東京、理想を捨てて連敗脱出 テーブス海の葛藤と菊地祥平の確信
Bリーグ1部(B1)のアルバルク東京(A東京)が、苦境をチャンスに変える戦いを見せている。4日と5日にトヨタアリーナ東京で行われた秋田ノーザンハピネッツ戦で、A東京は85-68、86-72と連勝し、リーグ戦の5連敗をストップさせた。この勝利は、エースのテーブス海が理想を捨ててチーム優先のプレーに徹し、最年長の菊地祥平がチームの成長を確信した結果だ。
テーブス海、理想との葛藤を乗り越えてチームを導く
テーブスは、A東京らしい緻密な攻撃と堅守を武器に、ゲームメイクで光った。第1戦では守備のコミュニケーション・ミスを改善し、相手の速攻を防いだ。攻撃ではパスを散らして丁寧な攻めを演出し、2試合で計4アシストに終わったものの、アシストを記録した選手へ何度もパスを通すなど、チームプレーを優先した。
しかし、テーブスには葛藤があった。昨季のチャンピオンシップ(CS)準々決勝で千葉ジェッツに大敗し、「理不尽なオフェンス力」に脱帽した経験から、頂点に立つためには攻撃のテンポアップが必要と感じていた。開幕前からけが人が続出し、自身も離脱と復帰を繰り返す中で、理想とは異なる戦術を選択せざるを得なかった。
「復帰前に好調だったチームにフィットしたかった。結果、負けてしまった。個人としては残念だけど、勝たないといけない。そう信じるから、自分らしいプレーより、チームがいい方向に進むためのプランをしっかり遂行する」とテーブスは語る。理想を捨て、チームの役割を果たした姿勢が、連敗脱出の鍵となった。
菊地祥平、チームの甘えを指摘し「WE」で戦うことを誓う
チーム最年長の41歳、菊地祥平は、連敗の原因をチームの緩みに求めた。「核となる選手が復帰して甘えがあった。穴を埋めるため『10』出していたのが『6とか7』になっていた。天皇杯ではみんな『10』以上だったから勝てた」と指摘する。一方で、テーブスの責任感の強さを評価し、適切な声かけで背中を押した。
菊地は昨季、CSでの大敗を経験し、「雰囲気を悪くしてでも言うべきだった」と後悔していた。今季はそれを教訓に、厳しめな発言も厭わない姿勢を見せる。ザック・バランスキー主将も「言いたいことは言えばいい。『俺が』じゃなく『俺たちが、WE』で戦うんだ」とチーム一丸を強調する。
今後の展望:地区首位・宇都宮戦が試金石に
A東京は、プレーオフやCS進出圏内に再浮上し、テーブスも笑顔を見せた。菊地は、昨季の千葉ジェッツがエース富樫勇樹の負傷中に粘ってCS進出を決めた例を挙げ、「ギリギリの戦いを勝ち抜くことで、終盤でも大きく成長できる」と語る。8日の地区首位・宇都宮ブレックス戦は、その試金石となる。
菊地は「勝ちを積み重ねれば、海の理想に近づく可能性はある。僕は彼らの背中を押したい。ザックが言うように『WE』で戦うんだ」とコート外での役割も果たすことを誓う。B1最後のシーズン、A東京は逆転の歴史をつくるために、チーム一丸となって前進を続ける。



