女子バスケ部監督の暴言で学校法人に賠償命令、人格権侵害を認定
女子バスケ部監督の暴言で賠償命令、人格権侵害を認定

長崎県島原市の私立島原中央高校で、女子バスケットボール部の男性監督が元生徒に対して暴言を繰り返し、人格権を侵害したとして、福岡地方裁判所小倉支部が学校法人と監督に賠償を命じる判決を下した。この訴訟は、元生徒が慰謝料など計約360万円を求めたもので、裁判所は88万円の支払いを命じた。判決は2026年2月25日付で、監督の言動が教育的指導の範囲を逸脱したと認定した。

監督の暴言が人格権を侵害

判決によると、監督は2023年5月から2024年5月にかけて、元生徒のプレーを批判し、「そんな人は使えない」と発言した。さらに、他の部員に対しても「これだからバカは使えない」などと暴言を吐いたことが認められた。町田哲哉裁判官は、これらの言動を「乱暴で配慮に欠け、教育的指導としての合理的な範囲を逸脱し、部員の人格権を侵害するもの」と厳しく指摘した。

学校法人の責任も認定

裁判所は、学校法人有明学園についても、監督の不法行為を漫然と放置したとして責任を認めた。法人は監督の行動を適切に監視せず、ハラスメント防止策を講じなかったと判断された。これにより、法人と監督の双方が賠償を命じられることとなった。

元生徒の転校と監督の処分

元生徒は2024年11月に転校し、現在は別の環境で生活している。一方、監督は2025年3月に、部員への暴言などが原因で日本バスケットボール協会から1年間の活動停止処分を受けた。この処分は、監督の行為がスポーツ界でも問題視されたことを示している。

学校側の対応と今後の方針

島原中央高校は取材に対し、監督を2026年4月に復帰させることを明らかにした。同時に、「教職員の体罰やハラスメント防止を指導していく」とコメントし、再発防止に取り組む姿勢を示した。しかし、この判決は、学校現場での指導方法やハラスメント対策の重要性を改めて浮き彫りにした。

この事件は、スポーツ指導における適切な言動のあり方や、学校法人の監督責任について議論を呼んでいる。今後、類似のハラスメント防止に向けた取り組みが強化されることが期待される。