ジョージア正教会総主教イリヤ2世が死去、93歳
ジョージアのメディアによると、ジョージア正教会の最高位である総主教イリヤ2世が3月17日、心不全のためトビリシの病院で死去しました。93歳でした。宗教活動が制限されたソ連時代から約50年にわたりジョージア正教会のトップを務め、教会の復興と発展に大きく貢献した人物です。
ソ連時代から半世紀近くトップを務める
イリヤ2世は本名をイラクリ・グドゥシャウリシオラシビリといい、1933年にソ連ロシア共和国のオルジョニキーゼ(現ウラジカフカス)で生まれました。モスクワの神学アカデミーで学び、ダビド5世の死去を受けて1977年12月にジョージア正教会最高位の総主教に選出されました。
ソ連時代には宗教活動が厳しく制限されていましたが、イリヤ2世はその困難な状況下でも指導力を発揮し、教会の存続と復興に尽力しました。その後、ソ連崩壊後も引き続き総主教としての役割を果たし、ジョージア正教会の精神的支柱として広く尊敬を集めていました。
平和的な解決を呼びかけた内戦期
1990年代のジョージア内戦では、イリヤ2世は平和的解決を強く呼びかけ、国民の融和と安定に重要な役割を果たしました。その穏やかながらも確固たる指導力は、国内外から高い評価を受けていました。
ジョージア正教会の伝統に基づき、今後2カ月以内に新たな総主教が選出される見通しです。この選出プロセスは、教会の規則に従って慎重に行われるとみられています。
国際的な宗教指導者としての足跡
イリヤ2世は国際的にも知られた宗教指導者で、2013年にはモスクワのクレムリンにある聖堂で礼拝を執り行うなど、正教会の結束を深める活動にも取り組んでいました。その生涯は、以下のような点で特徴づけられます。
- ソ連時代からの長きにわたる指導
- 教会復興への確固たる取り組み
- 内戦期の平和的な調停努力
- 国際的な正教会ネットワークの強化
93歳での死去は、ジョージアのみならず国際的な宗教界にとっても大きな損失となっています。彼の遺した功績と精神は、今後もジョージア正教会の基盤として受け継がれていくことでしょう。



