水まわり修理で高額請求 消費者庁が業務停止命令 訪問販売で氏名伏せしつこい勧誘
水まわり修理で高額請求 業務停止命令 訪問販売で勧誘

水まわり修理業者に業務停止命令 消費者庁が違反行為を認定

消費者庁は4月16日、東京都などで給排水設備の修理業を営む個人事業者2人に対し、特定商取引法違反で業務の一部を3カ月間停止するよう命令したと発表しました。処分は4月15日付となります。この措置は、事業者が訪問販売において適切な情報提供を行わず、消費者に対して執拗な勧誘を行っていたことが理由です。

違反内容と事業者の概要

処分の対象となったのは、玉岡健氏と藤井勝己氏の両事業者です。2人は共同で「関東総合設備」という屋号を使用し、東京都荒川区を拠点に営業活動を行っていました。また、「水の修理工房24」というサイト名で広告を掲載し、顧客を集めていたことが明らかになっています。

消費者庁によれば、少なくとも2024年12月から2025年1月にかけて、両事業者は依頼者に対して氏名を名乗ることなく訪問販売を実施。さらに、訪問先で契約する意思がない旨を伝えられたにもかかわらず、執拗に勧誘を続けていたとされています。加えて、クーリングオフの申し出に対しては、代金の一部しか返金に応じていなかったことも問題視されました。

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具体的なトラブルの事例

実際の事例では、広告サイトで「トイレのつまり修理 通常1580円→150円~」という宣伝文句を見た依頼者が電話で問い合わせたところ、事業者側は「担当者を手配して連絡します」と説明するだけで、玉岡氏や藤井氏の名前を明かさなかったと報告されています。

その後、作業員が依頼者宅を訪問し、便器の状況を確認した上で代金を提示。依頼者が「他の業者に依頼するので帰ってください」と断ったにもかかわらず、作業員は「直っていないけどいいんですか」などと告げてしつこく勧誘を続け、最終的に約8万円で契約を結ばせたのです。この後、依頼者がクーリングオフを申し出たところ、事業者側は代金の一部のみを返還し、全額返金を拒否したとされています。

相談件数と平均契約金額

各地の消費生活センターなどには、2023年4月から2025年3月中旬までに、関東総合設備や両事業者に関する相談が合計152件寄せられています。相談内容の多くは「高額請求された」というもので、契約金額の平均は約36万2千円に上ることが判明しました。この数字は、水まわり修理における一般的な相場を大幅に超える高額な請求が行われていた実態を浮き彫りにしています。

法律上の義務と消費者への注意喚起

特定商取引法では、事業者が訪問販売を行う際には、勧誘に先立って個人事業者の氏名を明らかにすることが義務付けられています。また、契約を結ばない意思を示した相手に対して勧誘を行うことは禁止されています。訪問販売による取引については、契約書面を受け取った日から8日以内であれば、原則として無条件で契約を解除できるクーリングオフ制度が適用されます。

消費者庁は、水まわりのトラブル修理をはじめとする暮らしのレスキューサービスにおいて、広告表示よりも高額な請求や不要な工事を迫られる相談が増加しているとして、消費者に対して以下の点を注意喚起しています。

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  • 依頼時よりも高額な修理を提案された場合は、急いで契約せずに、他の業者にも問い合わせて費用の相場を確認すること
  • 事業者名が不明確な場合や、しつこい勧誘を受けた際には、契約を慎重に検討すること
  • トラブルに遭遇した場合は、消費者ホットライン(電話番号188)に相談すること

さらに、消費者庁は「関東総合設備」という名称の企業が都内などに複数存在するため、混同しないよう注意を呼びかけています。今回の処分は、訪問販売における適切な情報提供と消費者保護の重要性を改めて示す事例となりました。