クレカ端末の販売預託で業者を処分 分配率は収益の50~62%と説明
消費者庁は3月31日、クレジットカードの決済端末機などを対象物品とした「販売預託」を行ったとして、コンサルタント業「リア・エイド」(大阪市)に預託法違反で措置命令を出したと発表しました。処分は30日付で、同社に対して勧誘や契約を結ぶことを直ちにやめるよう求めています。
高額な端末販売と分配利率の説明
消費者庁によると、リア・エイド社は2022年6月から2025年6月にかけて、クレジットカード端末機や広告用LEDビジョンに関して「パートナー」を募集していました。同社は購入検討者を対象に説明会を開催し、端末機を1基55万円(税込み)、LEDビジョンは1口220万円(同)で販売する契約を結んでいたとされます。
業者はこれらの物品を決済関連会社や広告関連会社を通じて店舗や広告主に貸し出し、その運営収益を購入者に分配すると説明していました。分配利率は購入基数や口数によって変動し、運営収益の50%から62%とされていたことが明らかになりました。
多額の契約実績と消費者相談
同社の契約実績は、クレジットカード端末機については2022年6月から2025年6月までに消費者650人と計18億3920万円、LEDビジョンについては2022年9月から2023年12月までに計42人と1億1千万円に上るとされています。
各地の消費生活センターには2022年6月から今年1月までに21件の相談が寄せられており、主に「信用できる会社なのか」という問い合わせが多かったとのことです。
業者の対応と物品の実存疑問
リア・エイド社は取材に対し、「再発防止に向けて取り組んでいく所存です。購入者に対して返金する手続きを進めていきます」と回答しました。しかし、販売実績に見合った数のクレジットカード端末機やLEDビジョンが実際に存在するかどうかについては、「お答えできない」と述べています。
販売預託商法の歴史と法改正
「販売預託商法」は「オーナー商法」とも呼ばれ、過去には豊田商事や安愚楽牧場、ジャパンライフなどをめぐる事件が発生し、大規模な消費者被害が出ています。預託法は、客に販売した物品を預かり、販売業者が間に立って別の個人や企業に貸し出し、その利益を還元する「販売預託」を原則禁止しています。
2022年6月に施行された改正法では、それまで貴金属などに限定されていた対象物品を「全ての物品(不動産を除く)」に拡大するなど厳格化され、販売預託が原則禁止されました。今回の措置命令は、この法改正後の対応の一環として位置付けられます。
消費者への注意喚起
消費者庁は、消費者トラブルに関する相談は消費者ホットライン(電話番号188)へ連絡するよう呼びかけています。販売預託商法は一見すると投資機会のように見えますが、法規制の対象となる行為であり、消費者は慎重な判断が求められます。



