旧ソ連軍の捕虜としてシベリアに抑留され、復員後は東京都大田区で長く暮らした故勇崎作衛(ゆうざきさくえい)さんの抑留体験を描いた絵画88点を紹介する展示が、9日から千代田区九段南の区立九段生涯学習館2階で始まる。17日まで。入場無料。
勇崎さんの生涯と作品
富山県出身の勇崎さんは徴兵により、旧満州(中国東北部)の陸軍病院に勤務した。敗戦後の1945年8月、捕虜となりバイカル湖近くの極寒地で3年以上、森林伐採などの重労働を強いられた。復員後に上京し、大田区で家具店を営むなどした後、60代から自身の体験を伝えるために絵画制作に没頭。2011年に87歳で亡くなるまで個展を重ねた。
展示作品の内容
会場には、飢えと寒さ、重労働の過酷さが伝わる作品が並ぶ。ソ連兵がむちを振るって隊列から遅れないようあおり立てる様子を描いた絵もある。自身もシベリア抑留を経験し、現在は語り部として活動する西倉勝さん(100)は準備中の展示会場を訪れ、「寒さや過酷な労働を思い出す。戦争は二度としてはいけない」と訴えた。
関連イベント
この展示は市民団体「千代田・人権ネットワーク」の主催。期間中は毎日午後2時から、西倉さんや有識者によるギャラリートークも予定されている。



