現場から中小働き手「賃上げ、どこの世界の話」連合は3年連続5%と言うが
現場から中小働き手「賃上げ、どこの世界の話」連合は3年連続5%

「賃上げがあたりまえの社会」に向けて前進した――今年の春闘について、連合は28日の「中間まとめ」でこう評価した。目標としていた「5%以上」の賃上げを約半数の組合が獲得し、賃上げのすそ野が着実に広がっていると強調した。

ベアが物価上昇を上回るように

今春闘に参加した組合の約8割が回答した最新の集計では、定期昇給(定昇)を含めた賃上げ率は平均5.05%と、3年連続の5%台を維持している。ベースアップ(ベア)の内訳が明確に分かる組合のベアは3.51%と、直近の物価上昇率を1ポイント程度上回っているという。

中小労組は目標に届かず

一方、定昇込みで「6%以上」と全体より高い目標を掲げ「結果にこだわる」としてきた中小労組(組合員300人未満)は4.81%。額では前年を月163円上回るものの、目標には届かなかった。「7%程度」としていたパートら非正規も6.26%だった。

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芳野友子会長は、中小や非正規で目標に届いていないことについて「(中小の交渉が本格化する)3月後半から4月に入って中東情勢の影響が出てきたようで、非常に残念。まだ交渉が続いているところもあるので、最後まで取り組みを強化していく」と述べた。

根強い格差と現場の実情

賃金をめぐっては大企業と中小企業、正社員と非正規などの間に格差が根強く残る。連合は今春闘でその是正をめざした。中小や非正規の賃上げ目標を高く掲げたのもその一環だ。

しかし、厳しい状況が続く現場も多い。例えば、岐阜・長良川の鵜飼いでは、約100人の船員で作る組合と雇用主である岐阜市との間の賃金交渉が、11日の今季開幕を前に決着した。1千年を超える歴史を誇る鵜飼いは夏の夜を彩るが、船員の賃金は依然として低く、現場からは「賃上げはどこの世界の話」との声が漏れる。

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