栃木県那須塩原市に多様化学校「プリズム」開校 不登校中学生に柔軟な学びの場を提供
栃木県那須塩原市に多様化学校「プリズム」開校

栃木県初の多様化学校「プリズム」が開校 不登校中学生に新たな学びの選択肢

栃木県那須塩原市は、不登校の中学生に対して柔軟なカリキュラムで学ぶ機会を提供するため、県内初となる学びの多様化学校「プリズム」を2026年4月に開設しました。同市南郷屋に設置されたこの学校は、既存の教育支援施設「ハートフルスペースあすなろ」を改装して誕生し、現在は市内の中学生21名が利用しています。市教育委員会は「不登校の生徒が自分自身を見つめ直し、新たな一歩を踏み出すきっかけとなる場になってほしい」と期待を寄せています。

全国84校目の多様化学校 特別な授業編成で生徒の負担軽減

学びの多様化学校は全国で84校が運営されており、授業の総時間数を削減するなど、通常の学校とは異なる特別な授業編成が認められています。「プリズム」は市立三島中学校から約500メートル離れた場所に分教室として開設され、不登校生徒の教育ニーズに特化した環境を整えました。教員7名と支援員8名の計15名が専従で勤務し、生徒一人ひとりにきめ細かいサポートを提供しています。

リラックスルームとゆとりある時間割 生徒の心に寄り添う設計

「プリズム」の最大の特徴は、1年生から3年生までの各教室に加えて、専用のリラックスルームを設けている点です。このスペースにはソファやハンモックが配置され、生徒がくつろぎながら過ごせるよう配慮されています。さらに、段ボールハウスや間仕切りを活用し、周囲の目が気になる生徒にも安心して利用できる環境を整備しました。

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登校時間は市立中学校が午前8時であるのに対し、9時20分に設定され、授業時間も1コマ45分と5分短縮されています。その代わりに休み時間は15分と5分延長され、1日の授業コマ数は5コマと標準より1コマ少なく設定されています。年間の授業時間は820時間から840時間程度で、標準的な1015時間よりも短く、生徒がゆとりを持って学校生活を送れるように工夫されています。

週1日の総合学習で体験活動を充実 自然や調理を通じた学び

カリキュラムの一環として、週に1日は総合学習の日と定め、自然体験や調理実習などの活動を積極的に取り入れています。これにより、座学だけではなく実践的な学びを通じて、生徒の興味や関心を引き出すことを目指しています。市教育委員会は「多様化学校を通じて、生徒たちが自己肯定感を高め、自信を持って社会に羽ばたいてほしい」と述べています。

不登校の実態調査を踏まえた開設 多くの利用希望が寄せられる

那須塩原市には約200人の不登校の児童生徒がいるといわれています。市は2021年度から2022年度にかけてアンケート調査を実施し、不登校による学びの遅れが登校再開を妨げる悪循環に陥っている実態を把握しました。また、学び直しなど個々の状況に合わせた教育の場を求める声が多く寄せられたことから、多様化学校の開設を決断しました。

開設時の利用者は1年生10人、2年生5人、3年生6人で、市教育委員会は「予想以上に多くの利用希望がありました。特に1年生は、進学を機に新しい環境で変わりたいという意識が強く感じられました」とコメントしています。この取り組みが、不登校生徒の教育支援における新たなモデルケースとなることが期待されています。

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