福島県の高齢化率(65歳以上人口の割合)が2024年10月1日時点で35.2%となり、過去最高を更新したことが、県の発表で明らかになった。これは全国平均の29.3%を約6ポイント上回り、秋田県(38.1%)、高知県(36.8%)に次いで全国で3番目に高い水準となっている。
高齢化の現状と要因
県内の総人口は183万5000人で、前年比で約1万2000人減少した。一方、65歳以上の人口は64万6000人と、前年から約2000人増加している。特に75歳以上の後期高齢者人口は34万3000人で、高齢者全体の53.1%を占めており、高齢化の深刻さが浮き彫りとなった。
県の担当者は「若年層の都市部への流出や出生率の低下が主な要因」と分析する。また、東日本大震災と原子力災害の影響で、避難先から戻らない高齢者も多いと指摘している。
市町村別の状況
市町村別では、浪江町が最も高い57.8%で、続いて大熊町(55.2%)、双葉町(54.9%)となっている。これらの地域は原発事故の影響で住民の帰還が進まず、高齢化が一層進行している。一方、最も低いのは須賀川市の27.1%で、いわき市(28.5%)、郡山市(29.2%)が続く。
県の対策
県は高齢化対策として、高齢者の就労支援や健康維持のための施策を強化する方針だ。具体的には、シルバー人材センターの拡充や、地域包括ケアシステムの推進を掲げている。また、若年層の定住促進に向けて、雇用創出や子育て支援にも力を入れるとしている。
専門家は「高齢化率の上昇は避けられないが、高齢者が活躍できる社会づくりが急務」と指摘する。県は今後もデータを基にした効果的な施策を展開し、高齢化社会に対応していく考えだ。



