福島県内でクマの目撃が相次ぐ中、大型連休の本格化に向けて観光施設の関係者らが警戒を強めている。今月、県内で人身被害が発生したことを受け、27日には県が中通りと会津地方にツキノワグマの特別注意報を発令するなど、人里に近づく危険性が高まっており、関係者は安全対策に余念がない。
裏磐梯地区の取り組み
五色沼湖沼群など県内有数の観光地である裏磐梯地区では、裏磐梯観光協会の栗村秀典さん(60)が「クマに関する問い合わせが増えている」と話す。観光協会や裏磐梯ビジターセンターでは、観光シーズン開始に合わせてクマ鈴の貸し出しを再開した。また、北塩原村は今年、増加するインバウンド(訪日客)向けに、クマに遭遇した際の対処法をまとめた英語や中国語のパンフレットを制作するなど、安全対策を徹底する。
これからは山登りシーズンにも入るため、クマとの遭遇可能性は高まる。裏磐梯ビジターセンター自然解説員の高島奈緒子さん(30)は「音の出るものを持ち歩くなど、正しい知識を身につけてほしい」と観光客に注意を促している。
あづま総合運動公園の対策
福島市のあづま総合運動公園では、大型連休中にサッカーや野球、テニスなどの各種大会が予定され、多くの来園者が見込まれている。公園事務所施設管理課主任主査の田中健次さん(54)は「多くの人に楽しんでほしいが、危険なことは起こってほしくない」と警戒する。
クマが園内に近寄らないよう、今年3月には園内放送用スピーカーの一部を、爆竹の音や音楽をより広い範囲に届くものに買い替えた。目撃情報の多い河川敷では早朝に爆竹を鳴らしたり、注意を促す看板を設置したりするなどの対策を講じている。田中さんは「早朝や夕方の来園、河川敷への接近は避けるなど注意してほしい」と呼びかけている。



