環境に優しい打ち上げ花火、水溶性樹脂で玉皮を開発 滋賀の企業と龍谷大
環境に優しい打ち上げ花火、水溶性樹脂で玉皮を開発

滋賀県長浜市の花火製造会社「柿木花火工業」と龍谷大学先端理工学部(大津市)の中沖隆彦教授らでつくる研究グループは、環境負荷を大幅に抑えた新しい花火玉を開発し、発表した。従来の花火玉では、火薬を詰める容器「玉皮」に厚紙が使用されていたが、今回の開発では水に溶ける特殊なプラスチックに変更。打ち上げ後に残る残骸が数日で自然に消失するため、環境への影響を最小限に抑えることができる。この新技術は、県内や関西の花火大会で実際に使用される予定だ。

開発の背景と課題

打ち上げ花火の残骸は、従来の玉皮がクラフト紙を何重にも圧着させて作られているため、分解に数か月を要することが問題となっていた。実際、残骸が原因で住民から苦情が寄せられ、花火大会が中止に追い込まれた事例も存在する。この状況を改善するため、柿木花火工業の柿木博幸社長は、9年前の夏、花火大会の翌朝に琵琶湖に浮かぶ玉皮の残骸を目撃し、「見栄えが悪い」と強く感じたことが開発のきっかけとなった。翌年、柿木社長は中沖教授に相談し、水に溶けて生分解性を持つ樹脂製の玉皮の実現可能性を探り始めた。

開発プロセスと協力体制

開発には、中沖教授の研究室の学生や、プラスチック成形会社であるセーコン(横浜市)が参加した。玉皮には、上空で花火が破裂するまでの衝撃に耐えうる強度が求められる。研究チームは、数種類の厚さのフィルムを試作し、重りを落下させて割れ具合を検証しながら、最適な強度を追求した。開発途中では、成形方法や水溶性の調整など、いくつかの課題に直面したが、これらを克服して製品化に成功した。

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玉皮の成形は、秋田県大仙市の工場で行われている。新開発の花火玉は、環境配慮型の花火として注目を集めており、今後の花火大会での採用が期待されている。

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