「悔しくないか?」の一言で消防団へ 山火事前線で奮闘した地元団員
「悔しくないか?」の一言で消防団へ 山火事前線で奮闘

岩手県大槌町で発生した山林火災において、地元の消防団が最前線で奮闘しました。火災発生直後から休む間もなく活動し、全国から応援の消防が到着した後も、土地勘と機動力を生かして前線に立ち続けました。

火災発生、団員たちの必死の対応

町消防団第3分団に所属する佐野智則さん(29)は、火災が起きた4月22日、運送会社のドライバーとして勤務中でした。夜、仕事着の上から防火服を着て現場に向かいました。ごうごうと燃え上がる炎、焦げた臭い、肌に感じる熱気。先に到着していた先輩団員たちと無我夢中で放水しました。

消防士の姿はまだ見えず、左右を見渡すと別の場所も燃えていました。場所を変えながら夜通し消火にあたりました。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

緊急消防援助隊到着後も前線に

緊急消防援助隊が来てからも、団員たちは前線に立ち続けました。いたるところで火の手が上がり、地域の人々から次々に「来てほしい」と直接連絡が入ります。分団長の大森勝美さん(56)は「態勢に限りがある中で、火がどれだけ民家に迫っているかや風向きを考えながら、優先順位をつけていった」と振り返ります。

住民とも顔見知りの団員たちが先に現場に着き、放水。消防が到着すると任せて、次の現場に備えます。場所によっては一緒に活動し、自前の軽トラックで地域の見回りも行いました。

「悔しくないか?」の一言が背中を押す

佐野さんは何度も消防団に誘われましたが、仕事との両立が不安で断っていました。背中を押したのは、大森さんの「悔しくないか?」という一言でした。この言葉が佐野さんの入団を決意させ、今回の火災ではその決意が地域を守る力となりました。

大槌町では震災後、朝日新聞の記事で確認できるだけでも16回の避難指示が出ています。津波や台風、土砂災害への警戒、そして山林火災。海と山に囲まれた町で、災害の危険とどう向き合うかが問われています。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ