鹿児島県の屋久島空港沖で2023年11月、米空軍輸送機オスプレイ(乗員8人)が墜落した事故で、第10管区海上保安本部は15日、機長を氏名不詳のまま、航空危険行為処罰法違反と業務上過失致死傷の両容疑で鹿児島地検に書類送検し、発表した。10管は米軍側に機長の氏名など詳細を問い合わせたが、回答はなかったという。
事故の概要と捜査経過
10管によると、オスプレイの機長は23年11月29日、訓練飛行中に機体左側のギアボックス内に故障が発生して警告灯が表示されたことで、最寄りの着陸可能な場所へ緊急着陸する注意義務があるのに飛行を続け、その後墜落させて自らを除く乗員7人を死亡させた疑いがある。
米軍の調査報告
米空軍事故調査委員会が公表した調査報告書などによると、横田基地(東京都)所属の輸送機CV22オスプレイには8人が搭乗。米軍は乗員1人が見つからないまま、24年1月に捜索を終了。8人全員の死亡を認定した。事故機は演習のため、岩国基地(山口県)を出発して嘉手納基地(沖縄県)に向かう途中だった。左側のギアボックスの異常を知らせる警告灯が表示されたが、海上自衛隊鹿屋航空基地の鹿屋飛行場(鹿児島県)などへの着陸を議論しないまま、屋久島空港への着陸を試みたという。
捜索と残骸の引き上げ
捜索にあたっていた漁船からは次々と残骸が引き上げられた。2023年11月30日午後3時45分、鹿児島県屋久島町で撮影された写真には、漁船がオスプレイの残骸を回収する様子が捉えられている。
今後の見通し
書類送検を受けて、鹿児島地検が今後の捜査を進める。米軍の協力が得られない中、日本側の単独捜査となる可能性が高い。専門家は、国際的な法的枠組みの難しさを指摘している。



