広島県三原市にある産業廃棄物の最終処分場をめぐり、住民らが県に対して設置許可の取り消しを求めた訴訟の控訴審判決が14日、広島高裁であった。末永雅之裁判長は一審判決を取り消し、原告側の請求を棄却した。
判決は、水質の調査地点などで環境省の調査指針に沿わない点があったとしながらも「判断は知事の広い裁量に委ねられており、看過しがたい欠落があるとはいえない」と指摘。「地下水と水質の調査が不十分」として設置許可を取り消した一審判決を不当とした。
処分場の経緯と現状
処分場は三原市本郷町南方にある。産廃処理などを行う事業協同組合が設置申請し、県が2020年に許可した。22年9月から廃棄物の搬入が始まった。住民らは環境への配慮が不十分として県を提訴し、23年7月に一審判決が出たが、県が控訴したため廃棄物の搬入は続いている。ただ、23~24年に法定基準を上回る水質汚染が3度確認され、県がそのたびに操業を一時停止させていた。
原告と知事の反応
判決後、原告の一人で処分場近くの井戸水を使う飯田純子さん(77)は「基準を守らなくていい行政はおかしい」と話した。原告側は上告する方針。
横田美香知事は「県の主張が認められたものと受け止めている。今後も地域住民の懸念を重く受け止め、廃棄物処理法に基づく監視指導を徹底していく」とコメントした。



