東京都江東区の日本郵便東京支社に勤務していた元主任の米田伸之容疑者(37)が、郵便物回収業務の委託入札を巡り、運送会社「ハルキエクスプレス」(東京都板橋区)に有利な価格情報を提供し、その見返りにディズニーリゾートのプライベートVIPツアーなど計120万円相当の賄賂を受け取ったとして、警視庁に逮捕された事件で、新たな事実が浮上した。
入札操作の手口
捜査関係者への取材によると、問題の入札は2025年2月、都内4郵便局の回収業務委託を対象に実施された。入札は1回目が不調の場合、2回目で予定価格に最も近い入札をした業者と随意契約を結ぶ規定となっていた。米田容疑者は、ハルキエクスプレスが随意契約を獲得できるよう、1回目の入札が不調になるよう予定価格を低く設定。さらに、2回目の入札で同社の価格が予定価格に最も近くなるよう、応札すべき価格帯を手書きのメモに記し、その画像をスマートフォンで撮影して送信していた。
ディズニーVIPツアーなどの賄賂
こうした便宜の見返りとして、ハルキエクスプレスの代表取締役西村光一容疑者(56)と経理担当の橋本英孝容疑者(64)は、ディズニーリゾートの「プライベートVIPツアー」を米田容疑者に提供。このツアーは1回66万円で、専属ガイドが園内を6時間かけて案内する内容で、ハルキエクスプレス側が代金を支払い予約し、米田容疑者は知人らと参加していた。
さらに、今回立件された賄賂以外にも、米田容疑者は高級すき焼き店などでの飲食接待や風俗接待を月1回程度受けており、高級な歳暮なども贈られていたという。
従業員の反応
逮捕翌日の21日、ハルキエクスプレスでは従業員が通常通り業務を続ける一方、事件への戸惑いも見られた。西村容疑者と約10年一緒に仕事をしてきた男性従業員(63)は、「西村は真面目な人で、郵便物回収のルートを把握し、欠員が出れば自ら回ることもできる人だった。こんなことは想像もしていなかった」と語った。



