米FDA、血管炎治療薬タブネオスの承認撤回を提案
米食品医薬品局(FDA)は、キッセイ薬品工業が販売する血管炎治療薬「タブネオス」(一般名アバコパン)について、承認撤回を提案した。これは、有効性を示すデータに虚偽の疑いが浮上したためである。国内では服用後に20人の死亡が明らかになり、安全性への懸念が高まっている。
臨床試験データの不正疑惑
FDAは2026年4月、米開発元のケモセントリクスが重要な臨床試験の結果を操作し、薬が有効であるかのように見せかけていたと指摘した。欧州医薬品庁(EMA)も1月に試験データに疑義があると公表し、現在調査中である。
ケモセントリクスを傘下に持つ米医薬品大手アムジェンは、今月5日に「FDAの評価には同意しない。有効性は実証されており、重要な治療薬だ」と反論している。
キッセイ薬品の対応と国内状況
キッセイ薬品は2017年に日本での開発・販売権を取得し、ケモセントリクスが主導した国際臨床試験に参画。2021年に国内での製造販売承認を得た。FDAの取り下げ提案に対し、キッセイ薬品は「現時点では最終的な判断は下されていない。日本でも承認は継続している」との見解を公表している。
国内ではタブネオス服用後の死亡例が20人に上り、安全性への懸念が高まっている。今後のFDAの判断や、日本での承認状況が注目される。



