米ニューヨークで開催中の核拡散防止条約(NPT)再検討会議において、会議に出席した広島県の横田美香知事は19日、採択を目指す成果文書について「最後の最後まで努力を続けてほしい」と述べ、締約国間の歩み寄りを強く呼びかけた。この成果文書をめぐっては、過去2回の会議で連続して採択に失敗しており、今回の行方も依然として不透明な状況が続いている。
厳しい国際情勢を踏まえた発言
横田知事は、現在の国際情勢を踏まえ「過去2回よりも状況は厳しい」と指摘。その上で「再検討会議は核兵器廃絶や戦争のない世界を構築する上で大変有意義な場だ。それを無意味にすることのないようにしてほしい」と強調した。会議は22日までの日程で開催されている。
米露要人との会談と広島訪問要請
横田氏は現地で、米国のウォルツ国連大使およびロシア外務省のベロウソフ特命大使とそれぞれ面会し、両国の大統領に対して広島訪問を要請したことを明らかにした。この要請は、被爆地としての広島のメッセージを世界のリーダーに直接伝える狙いがあるとみられる。
NPT再検討会議は5年ごとに開催され、核不拡散と核軍縮の進捗状況を評価する重要な場となっている。しかし、近年は主要国間の対立が深刻化し、合意文書の採択が困難になっている。今回の会議でも、核兵器の先制的使用を認める立場の違いなどが障壁となっており、横田知事の呼びかけがどのような影響を与えるか注目される。



