日本新聞協会は27日、刑事裁判の再審制度を見直すための刑事訴訟法改正案に含まれる、検察が開示した証拠を外部に公開する「目的外使用」を罰則付きで禁止する規定について、「規定の創設に反対する」とする声明を公表した。また、報道機関への情報提供を禁止対象から除外するよう求めた。
再審制度見直し法案の焦点
この規定は、開示された証拠を事件の審理やその準備以外の目的で使用することを禁じるもの。声明では、再審請求審で開示された証拠を支援者や報道機関が共有し、問題点を社会に伝えることが「冤罪救済に重要な役割を果たしてきた」と指摘。禁止規定ができて報道機関への情報提供も処罰対象となる懸念が広がれば、「取材・報道活動の実質的な制限につながりかねない」として、規定の創設に強く反対している。
声明の内容と背景
日本新聞協会は1月にも同様の内容の見解を公表している。この規定に対しては、ジャーナリストや弁護士らから「非公開の手続きである再審請求審がますますブラックボックスになる」といった批判の声も上がっていたが、政府は修正せずに法案を提出した。
首相の答弁
高市早苗首相は26日の衆院本会議で、規定の弊害について問われ、「再審請求事件の支援活動や報道の意義を否定するものではない。罰則の対象となるのは、対価として利益を得る目的だった場合に限ることとしている」などと答弁している。
再審制度の課題
再審制度は、誤った有罪判決を是正するための重要な手続きだが、現行制度では証拠開示が不十分で、冤罪被害者が救済されにくいとの指摘がある。今回の改正案は、再審請求手続きの透明性向上を目指す一方、開示証拠の目的外使用禁止規定が新たな課題を生んでいる。
日本新聞協会は、報道の自由と冤罪救済の観点から、規定の見直しを強く求めている。



