三重県桑名市の地方独立行政法人・市総合医療センターは21日、県内の60代男性に禁忌薬を誤って処方し、アレルギー反応とみられる症状が発生した後、男性が死亡したと公表した。男性の電子カルテには禁忌薬が明記されていたが、担当主治医が同じ成分の薬と認識せずに処方していた。病院側は責任を認め、遺族への補償を行う方針を示した。
経緯と症状
センターの説明によると、男性は気管支ぜんそくの悪化により2月13日に入院。内科の主治医は感染症予防を目的として「バクトラミン」という錠剤の内服薬を処方した。男性は服用後に退院したが、皮膚に発疹が現れ高熱を発し、再びセンターへ救急搬送された。
その後、別の病院に転院した後の3月23日に敗血症で死亡した。男性は医薬品の副作用とみられる「スティーブンス・ジョンソン症候群」という難病を発症していた。
薬剤の詳細
バクトラミンは、一般名がスルファメトキサゾール・トリメトプリム錠(ST合剤)という薬の後発薬(ジェネリック医薬品)である。男性の電子カルテには、ST合剤の別の後発薬を投与した際にアレルギー症状とみられる皮膚の発疹が生じたことが記録されていた。
主治医はカルテ内の禁忌薬の記載に気付いていたが、処方したバクトラミンが同じ成分を含む後発薬であることを認識していなかった。
病院の対応
山田典一病院長は21日に記者会見を開き、謝罪するとともに「誤投薬とアレルギー反応は極めて関連性が高いとみられる」と述べた。病院は再発防止策を講じるとしている。



