条件付き出航指示なし、元従業員が証言 知床事故民事裁判
条件付き出航指示なし、元従業員が証言 知床事故民事裁判

2022年に北海道知床沖で発生した遊覧船「KAZUⅠ(カズワン)」沈没事故をめぐる民事裁判で、元従業員の男性が証人尋問に立ち、「条件付き出航の指示はなかった」と証言した。この裁判は、乗客の遺族が運航会社と社長の桂田精一被告(62)に対し、総額15億円超の損害賠償を求めて提起したもので、19日に札幌地方裁判所で行われた。

被告側の主張と原告側の反論

被告側は、船長が「海が荒れる前に戻る」という条件を提示し、それを受け入れて出航を判断したと主張している。これに対し原告側は、被告には最新の気象情報を確認し、運航継続の可否を判断する注意義務があったと反論している。

元従業員の証言

事故当日、受付を担当していた元従業員の男性は、原告側から「条件付き運航」の指示があったかどうかを問われ、「ありません」と明確に否定した。さらに、事故の前日に気象予報サイトを確認し、翌日の天候悪化の可能性について船長に伝えたことも証言した。

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被告側が「気象確認はあなたの仕事だったのでは」と尋ねたのに対し、男性は「違います」と否定。さらに「指示されていないのに勝手に船長と相談していたのか」という質問には、「はい」と答え、自発的に行動したことを認めた。

今後の裁判の予定

次回の期日は6月9日に設定されており、桂田被告本人への尋問と、原告側の遺族2人への尋問が予定されている。また、桂田被告の刑事責任を問う裁判も進行中で、6月17日に判決が言い渡される見通しである。

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