高市早苗首相の陣営が2月の衆院選や2025年の自民党総裁選で他候補を中傷する動画をSNSに投稿したとする週刊文春の報道をめぐり、記事で動画作成に関わったとされた男性が18日配信のYouTube番組に出演した。
男性は総裁選投開票の約1週間前から動画の作成や拡散をしたことを認め、高市事務所の秘書と「やり取りして実施した」と話した。
この男性は会社役員の松井健氏。週刊文春の記事で、自民党総裁選の期間中に知人に紹介された高市氏の秘書から、SNSの発信の支援を依頼され、他候補や野党候補らを中傷するSNS発信に関わったと報じられた。
記事は、秘書と松井氏とのメッセージのやり取りの内容も報じたが、高市氏は今月の国会で「その存在を確認できなかったと報告を受けている」と説明。中傷動画の発信について「私自身が関わっていることは一切ない」と述べた。松井氏については「私自身も、地元の秘書も面識ない方」としていた。
松井氏の証言と首相の主張の相違
18日にYouTube番組「NoBorder News(ノーボーダーニュース)」の配信に出演した松井氏は、こうした高市氏の主張に対し「私の認識と一部違うが、今回のような状況を作ってしまったことを反省している」と述べた。
中傷動画の作成と拡散について「高市総理が認識していたかは分からない」とした。一方、秘書とは直接会わず、オンラインで会議をしたという。
松井氏は、秘書からの具体的な指示は否定し、「(高市氏の)プラスになるだろうと思い、自ら主導した」と説明。衆院選直前の詳しい状況については言及しなかった。
暗号資産「サナエトークン」への関与も
松井氏は文春の記事で、高市氏の名前を冠した暗号資産(仮想通貨)の「SANAE TOKEN(サナエトークン)」の開発者としても報じられた。
高市氏は「後援者や高市事務所として承認もしていない」などとトークンへの関与についても否定を続けてきたが、松井氏は18日、秘書とやりとりしていたと説明。「設計と開発の責任者は私」とした。7月から保有者への補償を順次進めていくとも述べた。



