総務省が2026年4月28日に公表した指名停止措置の文書によると、コンサルティング大手の子会社が、総務省からの受託業務で3千万円超の人件費を過大請求していたことが明らかになった。契約違反などで指名停止となる事例は他省庁でも相次いでいる。
デロイトトーマツ子会社の不正
総務省は4月28日、合同会社デロイトトーマツの子会社であるデロイトトーマツテレワークセンター(福島県)に対し、3カ月間の指名停止措置を講じた。同社は高齢者向けスマホ教室などの事業審査業務を約30億円で受託していたが、実際に働いた人数や時間を水増しし、2023年度に約3100万円の過大請求を行った。担当チームが組織的に不正を働き、複数の管理責任者がこれを認識していたという。
同じデロイトトーマツグループ傘下のストーンビートセキュリティ(東京)も4月10日、内閣官房から6カ月間の指名停止措置を受けた。昨年5月に委託されたセキュリティー対策調査において、情報管理の観点から指定された場所以外で作業を行っていたことが原因である。
他社でも相次ぐ不正
同業大手のアクセンチュアも昨年9月、デジタル庁から4カ月間の指名停止措置を受けた。政府のオンラインサイト「マイナポータル」などの設計開発や運用保守業務で、同庁に無断で外部の数社に再委託していたことが発覚した。
元総務官僚でお笑い芸人としても活動し、複数のコンサル企業で勤務経験のある松本昌平氏は、この状況について次のように指摘する。
「中央省庁は人手不足で業務が回らず、コンサルに依存する割合が増えている。不正や契約違反は今後も増えてくるだろう」
このような不正は、官庁発注の透明性や適正な執行に対する信頼を損なうものであり、再発防止策が急務となっている。



