旧姓併記方針に野党が疑問 高市首相の一貫性問う 衆院予算委で激論
旧姓併記方針に野党疑問 高市首相の一貫性問う

旧姓併記方針に野党が疑問 高市首相の一貫性問う

2026年3月3日、衆議院予算委員会において、高市早苗首相が示した旧姓の通称使用に関する方針について、野党から強い疑問の声が上がった。特に、パスポートや運転免許証、マイナンバーカードにおける旧姓と戸籍名の併記検討表明を巡り、政府の目指す方向性が不透明であるとの指摘が相次いだ。

「何を政府としてめざすのか」野党が追及

中道改革連合の西村智奈美議員は質疑の中で、高市首相が2月18日に関係閣僚に対して「旧姓単記も可能とする基盤整備の検討」を指示していたにもかかわらず、3月2日にはパスポートなど三つの重要書類について「併記を求める検討が当然必要になる」と発言した点を問題視した。

西村議員は「個人の身分を表すうえで一番大事な三つだ」と指摘し、閣僚への指示を撤回したのかとただした。これに対し、高市首相は「指示したのは、単記も可能とする基盤整備だ」と説明し、当初から併記を否定しない趣旨を強調。「厳格な本人確認に用いられるものについては併記も検討するべきだ」と繰り返した。

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選択的夫婦別姓推進派から混乱指摘

選択的夫婦別姓の導入をめざす立場の西村議員は、首相の対応について「非常に混乱している状況だ」と批判。「単記にかじを切ったと思ったが、戸籍制度の形骸化につながるという保守派の批判が出てきた。それに対する対応として併記を検討すると言ったのではないかと映る」と首をひねった。

さらに西村議員は、政府として目指す方向性が不明確である点を問題視し、「何を政府としてめざすのか」と問いただした。この質問は、旧姓使用を巡る法制化の根本的な目的について、明確なビジョンが欠如しているとの認識を示すものとなった。

通称使用法制化の基本方針明らかに

質疑の中で、高市首相は検討中の通称使用の法制化に関して、戸籍制度は維持しつつ、住民基本台帳の旧姓を活用する方針を明らかにした。この発言は、戸籍制度の根本を変えずに、現実的な運用面での対応を図る姿勢を示すものと受け止められた。

また、平口洋法務大臣は「旧姓単記も可能とする基盤整備」について、「法制度を含めた制度面やシステム面などの検討を含むものだ」と解説。政府内での検討が多角的に進められている状況を説明した。

戸籍制度を巡る議論の深まり

今回の質疑は、単なる旧姓使用の問題を超え、日本の戸籍制度そのもののあり方について議論を深める契機となった。保守派からは戸籍制度の形骸化を懸念する声が、改革派からは個人の選択の自由を尊重するべきとの声が上がる中、政府の対応が両者の狭間で揺れている実態が浮き彫りになった。

今後の焦点は、戸籍制度の維持と個人の利便性向上をどう両立させるかという点に集まりそうだ。政府は法制化の具体的内容について、より明確な方向性を示すことが求められている。

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