厚生労働相の諮問機関である中央社会保険医療協議会(中医協)は13日、パーキンソン病治療に使用する人工多能性幹細胞(iPS細胞)由来の再生・細胞医薬品「アムシェプリ」について、20日から公的医療保険の適用対象とすることを正式に了承しました。この医薬品の薬価は患者1人当たり5530万6737円と設定され、今年秋ごろには実際の治療が開始される見通しです。iPS細胞を用いた再生医療が実用化されるのは世界初となります。
パーキンソン病とアムシェプリの仕組み
パーキンソン病は、体のこわばりや手足の震えなどの症状を引き起こす神経変性疾患で、脳内で神経伝達物質であるドーパミンを分泌する神経細胞が減少することが原因です。アムシェプリは、他人のiPS細胞をドーパミン産生神経細胞の前段階の細胞に分化させたもので、患者の頭部に移植することで運動機能の改善効果が期待されています。この医薬品は住友ファーマ(大阪市)によって開発されました。
対象患者と費用負担
アムシェプリの治療対象は、従来の治療薬では十分な効果が得られていないパーキンソン病患者です。高額な医療費がかかる場合でも、高額療養費制度を利用することで自己負担額に上限が設けられ、患者の経済的負担が軽減される仕組みです。
今後の展望
中医協の了承により、アムシェプリは公的医療保険の適用を受けることとなり、パーキンソン病患者への新たな治療選択肢が提供されることになります。世界初のiPS細胞由来再生医療の実用化は、今後の再生医療分野の発展に大きな影響を与えると期待されています。



