国立成育医療研究センター、小児医療初の資金調達専門部署を本格稼働
小児医療初の資金調達部署、国立機関がノウハウ提供へ

国立成育医療研究センター(東京都)が、小児医療分野では全国の公的機関として初となる資金調達専門部署を本格的に稼働させたことが6日、明らかになった。同センターは、小児医療全体が直面する財政難に対応するため、遺贈寄付や企業協賛を活用した新たな資金調達モデルの確立を目指している。この取り組みにより、先進医療の充実や療養環境の整備を図るとともに、各地の小児病院へノウハウを提供し、小児医療の持続可能な発展に貢献する方針だ。

専門部署「ファンドレイジング室」の設置

センターは2025年秋に「ファンドレイジング室(FR室)」を新設し、準備を進めてきた。2026年度からは専従職員3人を配置し、本格的な活動を開始。初年度の目標として年間2億5000万円の調達を掲げ、複数の資金調達モデルを構築する。これにより、各地の小児病院が自院の実情に応じて柔軟に導入できるよう、多様な選択肢を提示することを目指す。

これまでの寄付と財政状況

これまでセンターでは、広報担当者などが兼務で寄付対応を行っており、年間の寄付額は約1億円にとどまっていた。一方で、少子化に伴う患者数減少などにより、赤字額は2023年度に2億5000万円、2024年度には1億3000万円に達しており、財政状況は厳しさを増している。

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センター長のコメント

センターの笠原群生病院長(60)は取材に対し、「人々の共感の受け皿をつくり、小児医療全体を支える基盤へと広げていきたい」と述べ、今回の取り組みへの意気込みを示した。同センターは、公的医療機関としての信頼性を活かし、遺贈寄付や企業協賛を通じて安定的な資金源を確保するとともに、その成功事例を全国に展開することで、小児医療の未来を切り開く考えだ。

今後の展望

センターは今後、ファンドレイジング活動を通じて得たノウハウを体系化し、ウェブサイトやセミナーなどを通じて他の小児病院と共有する予定。また、企業や個人からの寄付を促進するため、税制優遇措置の活用や感謝状の贈呈など、寄付者にとって魅力的な制度の整備も進める。小児医療の充実は社会全体の課題であり、本取り組みが全国的なモデルケースとなることが期待される。

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