5月5日のこどもの日を前に、東京科学大学の研究グループが発表した調査結果によると、食事を野菜から始める習慣が子どもの心の健康に良い影響を与える可能性が示された。野菜が苦手な子どもは多いが、食事の順番を工夫するだけで、精神的な強さや自己肯定感が高まるという。
調査概要:足立区の小学生を6年間追跡
研究グループは、東京都足立区が10年以上前から推進する「ひと口目は野菜から(ベジ・ファースト)」という糖尿病予防策に着目。2015年に小学1年生だった2654人の児童を6年生まで追跡し、野菜を最初に食べる習慣の変化に応じて4つのグループに分類して分析した。
結果:野菜ファースト習慣と心の健康の関連
その結果、野菜を最初に食べる習慣を継続していた子どもは、困難に直面しても立ち直る力(レジリエンス)や、自分を大切に思う気持ち(自己肯定感)が有意に高いことがわかった。一方、この習慣がなかった子どもは、これらの指標が低い傾向にあった。
なぜ野菜ファーストが心に良いのか
栄養バランスの良い食事が心の健康に寄与することは知られているが、食べる順番の影響はこれまで十分に研究されていなかった。研究グループは、野菜から食べることで血糖値の急上昇が抑えられ、気分の安定やストレス耐性に良い影響を与える可能性を指摘している。また、野菜を先に食べる習慣は、健康的な食生活全体の指標ともなり得る。
今後の展望
この発見は、不登校やひきこもりなど子どものメンタルヘルス問題が深刻化する中で、簡単に実践できる対策として注目される。研究グループは、さらに大規模な調査や介入研究を進め、因果関係を明確にしたいとしている。
なお、この記事は有料記事の一部であり、全文は会員登録後に閲覧可能。詳細なデータや分析方法については、今後の学術論文で公表予定。



